韓国が呼んでいる街 韓国居酒屋「泉(いずみ)」
韓国では東海、日本では日本海と呼ぶが、福井の澄んだ海が見たくて休暇をとった。福井あたり、距離的には一番韓国に近いところだが、海岸から目をこらしても、こらしても韓国の姿は、島影すら見えない。しかし、電波は違う。韓国国内むけに放送されているはずの、韓国BS衛星放送(衛星名:コリアサット、正式名はムグンファ3号)の電波が福井では直径45cm程度のアンテナがあればどこでも受信できるのだ。KBS、SBS、MBCはリアルタイムで見放題。福井はこんな形で韓国が呼んでいる街だったのだ。
福井市の人口は25万人。夜の繁華街、片町には1500軒ほどの飲食店・遊興店が集中する。韓国のクラブ、スナック、居酒屋、食料品店などのお店はざっと30軒。5、6年前から、日本の景気迷走により、競合のないところで営業しようと韓国飲食店が都落し、片町では、まず高級さを売る韓国クラブ、次に韓国スナックがきて、ここ1、2年はこれらのお店の食品仕入先として韓国食料品店がやってきた。そんななか、片町でもとびきりおいしい韓国海鮮鍋をだす、韓国居酒屋「泉」を地元の韓国ファンに紹介してもらった。
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1.ママさん、スタッフ、お店の紹介などをお願いします。
わたしがママのヒョンスクで、アガシは語学留学生のミラちゃん、料理アジュマは日本人の旦那さんをもつホンさんです。前はスナックを経営していたのですが、もっと家族的な
お客様にきていただきたかったので、2000年10月18日に居酒屋としてリニューアルオープンさせました。スタッフは全員、釜山の出身です。「釜山出身なら女性でもきっとお酒強いですねぇ」と念をおしてみたら、当たったようで、彼女たちはウフフ、とニッコリ笑ったのだった。(やっぱり…。)
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2. 営業上の工夫、お客さまの層についてお願いします。
日本のお客様が80%であとは、地元で自営業をされる在日の方、同業の韓国の人でしょうか。アガシ、アジュマ、みな接客は日本語でも福井弁が堪能です。福井弁はおっとりしたイントネーションのなかに包み込むようなやさしがあり、側で聞いていてここちよいサトリ(方言)だ。国際電話用カード(ハナロカード)、福井では手に入りにくい韓国のインスタント食品の販売もやっています。お酒は韓国ファンのためにオリジナル韓国真露をおいています。あとは、お客さんのリクエストもあって、韓国お好み弁当をおまかせで1200円から予約制で宴会・花見用に作っています。家族、子供連れいつでも、歓迎です。取材のときも近所の常連さんの乳児が座敷席に寝かされてころがっていた。そして、時々ホンさんが、料理の合間をみてあやしている。ママさんの好みだろうか、お客様の取り皿の小皿も渋いえびちゃ色の越前焼というこだわりをみせていた。とにかく落ち着くお店だ。 |
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3. 味へのこだわりはありますか?
慣れた海辺の人でないかぎり、日本の方は新鮮なものであっても魚の臭いを嫌う人が多いですね。キムチもそうです。釜山あたりでは、魚エキスをふんだんに使うキムチを作りますが、われわれがおいしいと思っても、日本の方にはちょっと生臭いと思われてしまうようです。ですから、うちの海鮮鍋の臭い消しには日本酒と日本人好みの味、生姜をきかせることはかかしません。海鮮鍋の味噌は普段は濃厚な韓国味噌を使っていますが、日本人のお客さまになじむ日本の田舎風あわせ味噌(白味噌と赤系味噌をあわせたもので、西日本ではおなじみの味噌。)もリクエストによりお作りします。また鍋のレパートリーの多さと地の新鮮なものを使った味には自信をもっています。海鮮鍋、タラ鍋、越前カニ鍋、ホルモン鍋、キノコ鍋、味噌鍋、キムチ鍋があり、全部1000円均一でゆうに2〜3人分あります。
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4. 最後にひとこと
韓国・朝鮮料理の先駆者としての焼肉屋さんがあるから、われわれニューカマーのお店にも理解と興味をしめしてくださる日本のお客様があると思います。ということで仲良く、共存共栄の道をさがしていかなくてはいけないですよね。お客様との個人的おつきあいの食事の際には地元の焼肉屋さんに顔を出すようにしています。やはり、日本人も韓国人も焼肉が好きなので焼肉屋さんって“おたがい共通の話題のもてる食べ物”のお店なんですよ。
泉では、その夜も韓国で流行のTV、アイドルの話題、ママさんたちの故郷、釜山の話、常連さんたちの韓国旅行の思い出話でもりあがっていたのだった。
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5. 試してみたいメニューレシピ
地元の漁師の常連さんに聞くと敦賀湾〜越前岬の海ではシマダイ、チヌ、スズキ、イカ、他にはアワビ、サザエ、ウニがよくとれ、九竜川(くずりゅうがわ)ではあゆ、シーバスなどがよく釣れるのだそうだ。当然、「泉」で韓国式の海の幸を食べないわけにはいかない。楽しく歓談するお客様のために、さめないよう保温性の高い韓国平石鍋にはいってでてくる。東京の赤坂値段だと1万円はするだろう折々の季節の海の幸をいれた「泉」特製海鮮鍋は絶品だ。
「泉」特製「海鮮鍋」(1人前:1,000円)
材料:(4人分)
-具材-
野菜類:タマネギ 1個、青長ネギ 1本、ホバク(ズッキーニ)1/3本、エノキ 1袋、キャベツ2〜3枚、ニンジン
半本、シメジ 1パック、青トウガラシ1本、海鮮類:大ハマグリ 5〜6個、大エビ 4〜5個、アサリ
1パック、サザエ 2個、生タコ 足1/2本、敦賀産カマボコ 3〜4切れ、その他:木綿豆腐1/2丁、韓国春雨
40g、スパムのハム 3、4切
-調味料類-
煮干しダシ汁4カップ、おろしニンニク 大さじ1杯、おろし生姜 大さじ1杯、日本酒 大さじ1杯、味噌
大さじ5杯、コチュカル 大さじ1杯、コチュジャン大さじ3杯、醤油 大1杯、塩・胡椒少々
レシピ
エビは背ワタをとり洗っておく。ハマグリ、アサリもよく洗い、しばらく水につけて砂をださせる。ゆでたサザエは身の部分だけを一口サイズにスライスして、内臓は使わない。
青トウガラシは縦半分に切って種をとりのぞいて斜め切りにする。青長ネギも斜め切りにする。平石鍋にダシ汁4カップと豆腐を最初からいれ、沸騰したら、韓国味噌をいれる。
次に海鮮類をいれ海鮮のダシが全体的によくでたところで、アクをとりながら、コチュジャン、コチュカル、ニンニク、生姜、酒、醤油をいれて他調味料で味をととのえる。湯通しした韓国春雨、最後に野菜類、スパムをいれて全体にさっと火が通ったところをみて火をとめる。石鍋は火をとめてもしばらくは煮え立っている。余熱で野菜をよく煮込めるので便利だ。 |