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ヒョンミの美味しい焼肉・韓国食堂・居酒屋100軒
 
 


柳屋(新宿)

柳屋(新宿)のお店の写真このごろの新宿界隈のニューカマーの韓国居酒屋、料理店は、はっきりいって味もピンキリ。同じ店名でも店の権利を韓国人同士で売買いしているので店主がぐるぐる替ったり。開店当時はすごい意気込みでいい料理をだしていてもきちんと接客業に徹しないとか、マーケティングや宣伝方法を考えていないとかで、料理の味も素材の仕入れも全てがトーンダウンしてしまっている韓国的龍頭蛇尾経営が現状。新宿で味、値段、サービスと三拍子そろってまっとうなニューカマーのお店といえば、現在のところは「梁の家」「スンデチプ」「柳家」の3店舗程度かなと思う。
かつて日本のグルメ雑誌等に紹介されて評判だったお店の味落ちは激しく、そういったお店はなにも味がわからない「韓国料理ってこんなもの」って思う日本人で金銭的に潤っているといったところ。わたしからみれば「高かろう、まずかろう、量も少なくていいかげんな料理になんでお金だすのか?」と思う。
"評判だった"お店の人たちにはぜひ開業当初の原点回帰をしてほしいと切にお願いする。 2002年をあてこんでここんとこ職安通りは韓国のお店の開業ラッシュ。新しい料理店、居酒屋など、どんどんできてはいるが、とりあえず開店から半年はたたないとそのお店の本当の姿、真価は見えてこない。ということで新宿地域のレポートは「柳家」で、とうぶんお休みして情報収集をしながら様子をみるつもりだ。

1.ママさんのこと


柳屋(新宿)のママさんの写真柳 慶順(ユ・ギョンスン)といいます。京畿道のカビンという町の生まれですが、父が職業軍人だったために、あっちの駐屯地、こっちの駐屯地と引越しが多くて。あまり記憶がないですね。父はたいへん厳しい人で、特に食事の時はスプーンと箸の使い方にはうるさかったです。「スープは音をたてて飲むな。下品だ。」とかいわれて育ちました。しつけに厳しい父でしたが、わたしが小学校6年生のときに急死してしまったんです。それからが大変で母は5人の子どもをかかえて生きていかなくちゃいけない。父の年金もわずかだし、病気がちの母だったので仕事がなかなか続かなくて。それでも母は体調の悪いのをおして行商をして、わたしたちを飢えさせまいと必死になって働いてくれました。1970年代は物不足の時代で、ちょっと品物を地方にもっていけばなんでも売れるので行商がさかんでした。また人情も厚い時代だったので親戚や近隣の人々が母を気の毒に思って、お金をもちよりで出すので居酒屋でもしないかといってくれたのですが、母は硬い人なので、「男相手にお酒を売る商売は嫌!!」といって絶対に承知しませんでした。 母が行商で出かけている分、家事は姉弟でそれぞれできることを分担してやっていました。電気炊飯器もなかった小学校のころからわたし、薪でお釜をつかってご飯を炊いていたんですよ。わたしは子どものころから本が大好きでね。母の帰りを姉弟たちと待ちながら、暇さえあれば本を読んでいました。昔の伝記とか小説とかロマンチックなものが今でも好きです。でも、お店が忙しすぎて最近は本を読む時間がないのが残念です。

初めて日本に来たときは留学生でした。 苦学生だったので、焼肉屋さんでアルバイトをしたら、辞める時に給料を払ってくれなくて。日本の法律をよく知らない外国人だからといっても、いくらなんでもひどすぎると慣れない日本語で抗議してようやく給料を払ってもらえるように話をとりつけたんですけど、いざ給料をもらいにいったら明細の額よりもお金が少なかった。だれかお店の人がイジワルをしてお金を抜き取ったらしいのです。それで不足分をまた払ってほしいと交渉して、足を運んで、お金もないのに電車賃を使って、ほとほと疲れてしまいました。

そんな時、「もう韓国に帰ってきたら?」とお見合話を最初、母が何件かもってきました。わたしはあんまり興味がないし、恥ずかしいし、ある時お見合いの当日に逃亡して母の顔を思いっきり潰してしまいました。それからというもの、母もあきらめて話をもってこなくなりましたけど。(笑)母の苦労も見てきたし、女一人でも生きていくのには、なにか仕事をもたないと、人生この先なにがあるかわからないという気持ちが強いせいかな。結婚って考えていないです。

ママは女を武器にした水商売のように飾りたてず、いつも化粧っけのない顔。エプロンをしてふーふー汗を流しながら厨房で一生懸命きりもりしている姿はシャイで素直な性格そのままを語っている。

2. お店の経歴と客層

柳屋(新宿)の店内の写真柳家は1999年の4月14日にスタートしました。ざっと2年ですね。 わたしが初めて日本にきたとき、あまりの韓国料理の値段の高さと内容のいいかげんさに 驚きました。当時はお金もそんなにもっていませんでしたから、韓国料理が食べたくても もったいなくて食べられなくて。「お金ないし、家で自分で適当に作ろう。」といつも我慢していました。そんなことから、気の毒な韓国の留学生に安くおいしいものをお腹一杯食べてほしいという気持ちがこみあげてきて、お店のやりくりのお金はなんとかなるからと開店しました。料理は家の事情で小学生のときからすでにやっていましたし、中学ではキムチ漬けもマスターするぐらいなんで(笑)自信はありました。開業当初はアルバイトさんもやとうお金がなかったので妹がしばらくの間はキムチ漬けを中心に手伝ってくれていましたね。

お客さんは最初は韓国ファンの日本人から始まってクチコミで広がり、その日本のお客さんたちが韓国の留学生をつれてきてくれて。その後、留学生同士が何度もきてくれるようになりました。開店当時はお客さんも少なくて、だから来てくださるお客さん一人一人がもう嬉しくて嬉しくて。ポラロイドで記念写真をとってお店の壁に貼って飾りました。今はもういっぱいで貼るスペースがなくなってしまったので、やめてしまいましたが。

3. お店のネーミング

わたしの名字が柳なんで柳家にしたといったらつまんないですよねぇ。でも柳の木には思い入れがあるんですと語り出す文学少女のママさん。柳の木には「ヌンスポドゥルの悲話」というのがあるんです。ソウルへ上京するときの中継地に天安(チョナン)という町があります。ある父親が科挙の試験を受けるために地方からヌンスという娘と一緒に天安の町にやってきます。そこでヌンスは足手まといだからと天安の酒幕にあずけられることになり、数年がたちました。父親はソウルで科挙の試験に受かったら必ず迎えにもどってくるといったのに、待っても待っても迎えにこない。とうとうヌンスは悲観するあまり木に首をくくって自殺してしまう。その木が柳の木だったそうです。だからヌンスが首をくくった重みで柳の枝がそれ以来全部たれてしまったのだとか。ウォンニム(郡守)がその話を聞いてヌンスの霊をなぐさめるために天安の町に柳を植えたそうです。今も天安には柳の木が多く、柳をヌンスポドゥル(ヌンスの柳、学名は高麗垂柳)と呼んで昔は流行歌にもなってよく歌われたそうです。なかなかロマンチックでしょ?(笑)

4. お店の味


柳屋(新宿)の料理の写真トウガラシは韓国から母に直接送ってもらっています。韓国の市場でも年により、製作農家により当たりはずれがあるので、母が市場で行商時代の経験をいかして、いいものだけを厳選して送ってくれます。韓国産だから、韓国直輸入だからといって全てがいいものではないんですよ。韓国産ではあっても黒ずんだ古いトウガラシを日本で売っているのを時々みかけますけど「なんでこんなものを売るの?」「日本の人をダマしてお金もうけてなにがいいの?」と思います。

日本製のチャンジャはスケソウダラを代用品として使っているために、食べてみると、すごく硬いですね。韓国のチャンジャはマダラ(韓国語でテグ)で作るのが本物のチャンジャなんです。マダラのチャンジャはやわらかくて食べやすいので、韓国からもってきています。
味噌は母が作った濃厚な韓国味噌と市販の韓国味噌をブレンドして使っています。ブレンド具合は企業秘密です。(笑)
韓国海苔も同様に韓国の市場で買付けしてきます。日本にも韓国の輸入ものがでまわっていますけど、保管が悪かったり、賞味期限に問題があったりして、悪い油がにじみでているもの、臭みのあるものを平気で売っているところもありますね。韓国海苔はやはり鮮度が命です。

うちは、あんまり雑誌に載るのは歓迎じゃないんです。恥ずかしいのと、もしお客さんの口にあわないようなことがあったら、がっかりさせてしまうと思っているので。100%お客さんを裏切らないということを常に努力していますが、一方1人でも2人でもマメにお客さんを大事にしたいです。ひかえめにやっていきたいですね。無理矢理宣伝するより人の口の端にのって水が流れるように、時が流れるように自然にお客さんが集まってくれればそれでいいです。またメニューの刷新もいつも新しい水がどんどんながれて古い水がなくなるようにをモットーで挑戦しています。

一時はお客さんの好意により柳家はHPもあったそうだが、現在は見れない状態になっているのだそうで、本紹介記事がHPのかわりといってもいい。主要メニューと値段の表記をママさんの奮闘に敬意を表して書いておくことにした。(右下の表)

ニューカマーたちの間では特にテンジャンチゲとプデチゲがオススメと留学生たちがいっているようだ。流行のタッカルビもヤンニョムを柳家独自で工夫し、最近新メニューにくわわった。

5. 新宿で唯一のお酒?!

柳屋(新宿)のお酒の写真実はですね、お酒は6、7歳のころからマッコルリの盗み酒をやっていたぐらい酒好きなんです。(笑)いろいろ業者が売込みにきたり、自分で買ってきて試飲したのですけど、結局わたしの口に「これならいいわ!!」と思ったのは農酒だけでした。それで、自分で農酒の輸入元を調べて電話して取引きを始めました。新宿界隈の韓国のお店はマッコルリでも特に仕入値の安いものをいれているみたいですが、安かろう悪かろうで、妙に甘ったるくて酸味も少ないし、おいしくないんです。新宿の韓国の店で農酒をメインにいれているところって、もしかしてうちだけかもしれないですね。農酒は韓国食品店に卸はしないらしく、もっぱら日本のお酒屋さんに卸しているところが堅いというか、商品の品質や安定供給によほど自信があるのだろうと思います。仕入値が気持ち高めですけど、仕入値はずっと安定していて信頼できますし、酒好きのこだわりが高じてって感じですかね。(笑)

6.ママさんより最後に一言!

うちはいつも韓国人と韓国ファンの方々の隠れ家的存在でありたいと思っています。 4月で開店2年目になりますので、4月いっぱいは各テーブルにつき水冷麺を1杯づつサービスさせていただきます。もちろん1人のお客様でも1杯のサービスです。それから、もともとお店が手狭ですので4、5人の場合はなるべくお電話でご予約をお願いいたします。

7. 試してみたいメニューレシピ


ここはなにがおいしいの?と聞けば韓国の留学生たちは「テンジャンチゲ!!味噌がもう抜群においしいんだ。」と答えてくれる。テンジャンチゲのコツは韓国味噌は煮込めば煮込むほどおいしくなるので最初からいれてよく煮ることが大切。また出汁は煮干しでもいいが、豚骨か鶏骨、もしくはブレンドでこてりとったほうが、逆にさっぱりした野菜とあうのでおいしいそうだ。家庭でも作れる範囲でそれぞれ工夫、アレンジしてほしいとママさんよりのアドバイス。

柳家特製 テンジャンチゲ」
(一人前 \680)

柳屋(新宿)の「テンジャンチゲ」の写真材料:
ゲンコツ出汁のスープ 600cc 韓国味噌 大1 コチュカル 大 1/2杯 ニンニク(すりおろし)少々、 白菜 100g、砂ぬきアサリ 3、4個 ニンジン 30g シイタケ 2枚 長ネギ 30g、豆腐 半丁

レシピ:
白菜はしんと葉の部分に切りわけ、葉の部分はたて2つに切っておき、しんの硬い部分はそぎ切りして、全部3cmぐらいの長さに切ります。豆腐は"やっこ"サイズに切ったものをさらに4等分して使います。長ネギは斜め切りにします。シイタケはいしづきをとり3つに切ります。ニンジンはうすい拍子木切りか、うすい乱切りにします。 ゲンコツスープを鍋にとってあたためます。スープがすこしあたたまったらそこに韓国味噌をいれて溶きます。煮立ってくる少し前にコチュカル、ニンニク、白菜、あさりをいれます。煮立って白菜に味噌の味がよくしみたころに、ニンジン、シイタケ、長ネギ、豆腐 をいれて再度煮込んでできあがりです。

 

 
   
  ショップデータ
柳屋
住所 東京都新宿区大久保1-11-1朝日ビル2FA
TEL 03-5272-6690
営業時間 予約受付は17:00〜


  キムチチゲ
\680
  アサリパジョン
\780
  ナクチポックム
\780
  チョッパル
\2,000
  プルコギトッパプ
\980
  テンジャンチゲ
\680
  柳家チジミ
\780
  コルベンイムチム
\780
  チャンジャ
\550
  ユッケジャン
\680
  プデチゲ
\1,980(小)
\2,980(大)
  キムチジョン
\780
  ヘパリネンチェ
\780
  マルンオジンオ
\750
  プルナクチョンゴル
\2,480(小)
\3,480(大)
  チャプチェ
\780
  豆腐キムチ
\780
  コムタン
\480
  コプナクチョンゴル
\780
  ミヨククク
\500
  ケジャン
\1,300
  ユッケ
\1,300
  ソウルトッポッキ
\1,000
  ナクチトッパプ
\980
  キムチ・チーズ・キムパップ
\780
  冷麺
\780(小)
\1,500(大)
  柳家キムチ冷麺
\780
  柳家特製皿ビビム冷麺
\780
  参鶏湯(予約制)
\1,980
  * 鍋料理のあとの麺
\200
  飯(ごま油、海苔)
\300

Kライター:高R美


no.1 韓国居酒屋KING(新宿) no.2 珍古介(ジンゴゲ)(赤坂)
no.3 大口(テグ)食堂(池袋) no.4 居酒屋七(はちのまえ)(川崎市) 2003年閉店
no.5 萬人荘(川口市) no.6 コリア・スンデチプ(新宿)
no.7 梁の家(新宿) no.8 アレンモク(上野)
no.9 柳屋(新宿) no.10 済州島(埼玉県蕨市)
no.11 韓国の味(茨城県つくば市) no.12 焼肉大和(東京都台東区)
no.13 山水(埼玉県西川口) no.14 山田屋(東京都荒川区)
no.15 錦山閣(埼玉県川口市) no.16 泉(福井県福井市)
no.17 味の豊田屋本店(埼玉県川口市)      


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