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Vol.3 イム・ヨンヒ嬢
Vol.2 徳山昌守(洪昌守)
Vol.1 朴ミンヨン女史
釜山の観光化のために日夜奔走する、釜山市役所観光課の名物女性、ちゃきちゃきの釜山アガシ、朴ミンヨンさんを紹介する。
ミンヨンさんは二人姉弟の長女。釜山の高校を卒業すると同時に、大阪へ留学。大阪では在日の親戚にあたる、おじ・おば夫婦のもとで暮らしたそうだが、「こんにちは」「さようなら」程度しか、しゃべれない状態でやってきた彼女を心配したおばさんから「まず、日本語でもお金勘定は一番大事だからね。買い物もできないし、電話もかけられないし、バスにも乗れないんだから。」と毎晩、ちゃぶ台に1円玉、10円玉、100円玉をならべて、お金を数えること、おつりをやりとりすることをみっちりと教えられたそうだ。話を聞いてさすが大阪の土地柄?県民性?が滲み出た、実地的教育だ。(笑)最初は食べられなかった日本独特のソースの濃い味の食べ物も、大阪で長く暮らすうちに慣れ、今では「タコヤキ」「ヤキソバ」が大好き。「釜山にいれば食べられないとわかっているせいか、なんだか無性に食べたくなる懐かしい味なんですよ。」という。「特にインスタントのヤキソバは当時、TVで“UFO”というのが有名な商品名でしたけど、通として思うに、ヤキソバでおいしい銘柄は、やっぱり“ペヤング”ですよ。」と明るく笑いながら、こだわりの味を語る。
留学後は上京して、東京の特許事務所で働き、日本であしかけ9年ほどすごしたので、日本語のやりとりは無敵だ。彼女の国際的仕事のセンスのよさは、日本でのOL時代に磨かれたものだと思う。
釜山観光に関する彼女の仕事の経歴としては、大手旅行社関連の韓国旅行ガイドブックの作成のため、釜山地域の取材アテンダント経験の他、2002年2月に発売予定の「ぴあMAP韓国2002-2003」における、現地コーディネイター&アテンダントというすばらしい功績がある。さて、彼女から日本で出版されている韓国観光ガイド本に関する取材等の現状についてちょっとコメントしてもらった。
日本の雑誌社の方たちは、みなさんソウルばかりに目がいっているように見えますが、
釜山だって、日本の方々にぜひ紹介したい名所、よいところがまだ沢山、紹介されないまま、手つかずで眠っているんです。それをぜひ発掘して紹介してほしいですね。
特にソウル以外の地方都市を取材する場合、地元になんといってもいろいろ多岐にわたり関係が深く、貢献しているのは、その都市の市庁の各部署であり、地元の観光課なんですね。飲食店は保険衛生課などとも関わりがありますし、やはり、取材などに同行しても市庁のから立ち会いの人が出ているとなると、お店の取材班に対する信頼度も高いですし、対応も違います。地方で民間の旅行代理店や通訳ガイド業務をうけおう会社がアポイントを入れて取材にいっても適当にあしらわれたり、キャンセルされたりというハプニングに会い、難儀をしたという話もよく聞いています。そんな時、地元の人たちに、もっと協力的対応をして観光化に一役買ってほしいとお願いができるのは、やはり観光課です。
しかし、現地取材に関して許せない話もあります。韓国現地の旅行社が取材に関してアテンドするケースが多いのですが、彼らが勝手に自分たちの都合のいいように日本の取材班をふりまわしたり、個人の営利を求めるケースです。
通訳・添乗ガイドの裏には、悪いこともあるんです。ガイドさんが個人で秘密に契約しているお店に日本人をつれていって食事や買い物をさせると売り上げの何%かガイドさんのポケットにこっそり入るという業界では暗黙の了解というか、カラクリがあります。
ということで、ガイドさんが「もうここにはお客さんをつれてこないから」と脅迫すれば
お店は嫌でも、ガイドさんにお金をにぎらせたりすることになるわけです。
ある日本からこられた旅行雑誌の編集の方が取材のため、ガイトさんにつれられていったお店の多くはこの調子で、しかも撮影、取材後に食べない料理の全てのお金を支払ったとか。一般的に取材側の状況や気持ちが、お店のオーナーに通じれば、「無料で取材して広告してもらうのだから、お金はいらない」というお店が普通なんです。
これでは、日本からわざわざこられた取材の方々に韓国人の本当のおもいやりとか、あたたかさとか伝わらないではないですか。この話を聞いて、わたしは、短気なほうですから、「韓国人としてなにをやっているの!?」とカーッってなりました。
日本の人がなにも知らないと思ってひどいと思います。韓国の事情がわからないから、頼りにしてこられるのであるし、われわれはそれに答えて、一韓国人として誇りに思うウリナラ(わが国)を外国人に紹介して、よりよく理解をしてもらうために誠実な対応をしないといけないと思います。
一方、日本の雑誌に何度も紹介されて、天狗になって、逆に取材料金を要求するお店とか、日本人観光客の落とすお金で充分潤ったので、もう日本人のお客さんはいらないと思って取材依頼に対し横柄なお店もあります。それでも日本では何度も紹介されたお店なので
取材班としては、「他紙とそれなりに同じにして」という安全パイとして紹介したいようですね。これもちょっと困ります。わたしはこういったお店は取材の方々をできるだけ説得して引き上げるようにいっています。それにしても、なぜ、もっとよいお店を開拓する努力をされないのでしょうか?
こういった様々なケースを見ていると、日本の取材の方々に紹介、ご要望で案内したところが、本当に日本から観光でこられる方々に胸をはって紹介できるところなのかどうかも不安になります。
ご存じの方もあるでしょうが、外国人観光客が韓国を旅行して問題があった場合は苦情の申し立てハガキを現地で出すシステムがあり、観光地のあちこちに設置してありますので、投函してもらえば韓国観光公社にいったん集められて、それから該当都市の観光課へハガキが回ってきます。最近チャガルチ市場で、日本人観光客が誘われるままに、食堂でお刺身を食べ、法外な値段を請求されたという苦情のハガキを何度か見ました。なんともいえなく恥ずかしさを感じるのと同時に、暗い気持ちにもなります。
ここ数年、地元の韓国人の間でも、チャガルチ市場は知合いのお店でないと、いちげんでいけば、ボラれるという風評がたっています。ですから、現在のところは観光でいらっしゃる方にはチャガルチ市場は見物だけをして、お刺身は市内の一般刺身店で食べられたほうが、トラブルが少ないですよ、とわたしなりにアドバイスしています。
チャガルチ市場は2003年には水族館、海洋博物館などのアミューズメント施設を備えたテーマパークとして生まれ変わるために準備中ですが、それまでに釜山市観光課としては外国人観光客への配慮を徹底し、心から歓迎する街にしなくては、とスタッフ一同が思っています。
もちろん、われわれは釜山広域市の観光化による都市の活性化が目的ですし、お役所ですのでスタッフは無償で動きますが、日本の民間の雑誌社の観光ガイドブック作成に対する協力依頼に関しては、全面的になんでも引き受けるということではありません。民間企業の営利に協力するのではなく、あくまでも市の観光化、観光客招致ということで協力を惜しまないというスタンスです。ですから、正式に協力申請があった段階で、雑誌社、出版社の内容や、雑誌を発行する意義、効果などを吟味した上で、アドバイスはもちろん
しますが、直接的協力をする、しない、同行をするかどうかの判断もしますね。
釜山観光課では、「日本の雑誌社からの取材協力の依頼には彼女をだせば問題ないでしょう」と、彼女の完璧な日本語の能力はもちろんのこと、地元のホットな情報を常に沢山もっていること、そしてなによりも機転のきく、押しの強い性格(怒るとちょっと怖いかも?)ということで、一目おかれている。
韓国では仕事のできる少し年のいったというか、とにかく万能な女性をヨサ(女史)と呼ぶのだが、ミンヨンさんは女史と呼ぶのにふさわしい女性。とはいってもまだ若いので、本人を前にして言ったらちょっと怒りそうだが・・・。
結婚後も、もちろん観光課に勤務する予定だが、「将来、子供でもできれば、自宅で翻訳か、なにか日韓をつなぐ法律的にも重要なデスクワークや活動ができたらいいです」という夢もある。そんな朴ミンヨンさんは、2002年1月19日に晴れて釜山のプヨン教会で花嫁となる。新婚旅行は大阪のユニバーサルスタジオに行きたいと、日本の雑誌を入手して念入りに下調べをしているようだ。
朴ミンヨンさんは日韓をむすぶ貴重な人材の一人。これからもどんどん、末永く活躍してほしい。
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