海雲台ビーチの西側、ウエスティンチョースンビーチホテルの先に広がる冬柏島公園は地元の人たちの健康的なランニングコースであるとともに、公園内には雉、うさぎ、アヒルなどが飼育されていて、親子連れにとっても憩いの場所だ。
ウエスティンチョースンビーチホテルのわきから砂浜づたいに岩場まで歩いたところに「釜山の人魚像」があり、ロマンティックさをもとめるカップルたちが訪れる密かな人気スポットになっている。この人魚像は1974年に設置され「海の遙かなたにあるという人魚の国から、ウンネ(恩恵)王に嫁入りした人魚姫の黄玉(ファンオク)姫は、満月の夜になると故国の恋しさに、彼女が手にもっている宝玉に故郷を映し出して泣いていた」という伝説にちなんだもの。
人魚の話というのは、異種結婚や異種同士の生活のタブーが暗にモチーフになっている場合が多く、「アンデルセン童話の人魚姫」「フーケのウンディーネ」「小川未明の赤いロウソクと人魚」など全てが悲しい物語であり、韓国の伝説も例外ではないようだ。
一方、人魚像についていえば、デンマーク、コペンハーゲンの人魚姫像はその頭部が何者かによって切断され、盗難にあった悲惨な経歴があり、(結局犯人は捕まったそうだが。)釜山の人魚像は1987年の台風“セルマ”で高波にのまれて流失し、かろうじて発見された上半身が今は釜山市立博物館に保管展示されているという。現在の人魚像は1989年に再建されたものだ。こういったいきさつを考えてみると、人魚像というのも、なんだかいわくつきというか、気の毒というか、事故にあいやすいようだ。
さて、われわれ人間さまがあうかもしれない、災難についてちょっと注意しておこう。人魚像のまわりには、仮設の一杯飲み屋ができたり、お餅や焼栗売りのアジュメ(釜山方言でおばさん)が出没する。物売りのおばさんたちはかなりしつこく、売り場を離れて、オッカケのように売りに来る。買わない場合、まぁ失礼にならない程度に断るにしても、釜山のおばさんは気が荒いので、怒らせないように注意しよう。また人魚のある岩場は足元があぶないので、写真撮影の時は特に気を付けてほしい。
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