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チャン・ドンゴン記者会見
4月2日(金)、帝国ホテルで韓国映画「ブラザーフッド」の日本での公開を前に記者会見が行われました。会見に現れたのはカン・ジェギュ監督と主演のチャンドンゴン。ウォンビンは新作の映画撮影のため今回の来日は見合わされました。会見には朝からたくさんの報道陣がつめかけ、慌しい中での会見となりました。

>>チャン・ドンゴンのプロフィール

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10時半時間通りに現れた監督とチャン・ドンゴンはスチール撮影が行われた後、会見に臨みました。関係者からチャン・ドンゴンの体調が良好ではないとの知らせがありましたが、記者が声をかけると返事をしてくれたりととても気を使ってくれました。

チャン・ドンゴンが「バンガッスンミダ。(会えて嬉しいです)」と韓国語での挨拶をし、会見がスタートしました。

カン・ジェギュ監督 「2年間映画の撮影のため日本にその間に来れなかったのですが、今回こうやって来れて嬉しく思っています。そしてこの映画を作っている間に世界的にたくさんのテロがあって、非常に心配していました。でも韓国や日本は非常に平和な毎日を送っていて、だからこそ戦争は何なのか平和の大切さというものをみなさんに知らせて、平和の大切さを改めて認識して欲しいと思います。平和の大切さを知るためには戦争がどれだけ恐ろしくて悲惨なものなのかをみなさんに知らせる必要がありました。そういった主旨で私はこの映画を作りました。この作品を通して戦争の持っている暴力性をみなさんに知ってもらい日本やアジア、そして全世界に平和の大切さを知らせたいと思っています。どうか多くの関心を寄せてください。」
 
チャン・ドンゴン 「(日本語で)おはようございます。今日はよろしくお願いします。(韓国語)僕が出演している映画をみなさんに紹介するのはこれで3回目になります。ここに座っている人たちの中には顔見知りの方もいますね。一番最初日本の観客に自分の紹介をする時は緊張したのですが、今はやっと慣れた気がします。この作品は僕の今までの作品の中で一番自信をもっている映画になります。みなさんは多くの関心を寄せて、一人でも多くの方に見てもらいたいと思っています。」

ここで記者からの質問タイムになりました。

記者 「韓国での映画タイトルは(太極旗を翻して)ですが、なぜ海外版はブラザーフッドというタイトルになったのですか?」

監督 「映画の企画のときから、世界市場を意識して作りました。一番最初タイトルを考えたとき(太極旗を翻して)ではなかったんです。ブラザーフッドみたいに英文にしようと思ったのですが、周囲のいろんな人に相談したところ英文だと国内では受け入れにくいということで、(太極旗を翻して)になりました。しかし海外で上映するときは(太極旗を翻して)のタイトルだとイメージが沸きにくくまた発音も難しくなるため、海外版では企画の段階で上がっていたブラザーフッドにすることにしました。」

記者 「チャン・ドンゴンとウォンビンをキャスティングした理由は何ですか?またチャン・ドンゴンさんには自分の役柄の印象と初めてシナリオを読んだ時の印象、そしてウォンビンさんの共演についてどのように感じたか教えて下さい。」

監督 「二人ともハンサムじゃないですか(笑)。個人的にチャン・ドンゴンさんが好きですし、一緒にやってみたいと思っていました。映画の準備をしている内に自然に一緒にやることになりました。ウォンビンさんは最初実は考えてなかったのですが、ちょうどプライベートで会う機会があってその時シナリオを書いていたんですが、ウォンビンさんを弟役にしたらどうかとイメージしていたら二人のイメージがぴったり重なったので今回出演することになりました。」

チャン・ドンゴン 「ジュンテという役は弟のために全てを捧げる兄の役です。シナリオを読みながらジュンテは兄の役目だけではなく、父親の役割もあるんじゃないかと思いました。もともと父親がいない家庭の中で必然的にジュンテが父親の役割を持っていました。ウォンビンさんとは兄弟ですが、いつも父親ならどうやっただろうかと父親の気持ちを考えながら演じました。弟にとっては兄でもあり父親でもある存在だったと思います。シナリオの印象ですが、実はまだシナリオが完成していなくてシナリオを読まずに決めたんです。監督が長い間準備してきた戦争の映画ということ
と、兄の役だとは聞いていました。シナリオをずっと待っていたんですが、初めて読んだ時観客の方が映画を見て感じたように涙がたくさん出ました。特に最後のシーンは早く撮りたいと思っていました。ウォンビンさんとはデビューの時から親しいのですが、しばらく会う機会がなくてこの映画をきっかけに久しぶりに共演をしました。撮影の期間は撮影が終わって家に帰るのではなくて、地方を転々としながら一緒に生活をしていたので本当の兄弟みたいな感じでした。僕がウォンビンさんの年齢の頃のことを考えてみると、あの頃の僕より素晴らしい実力を持った俳優だと思います。これからますます成長していく俳優だと思います。」

記者 「撮影中に大けがをしたと聞いていますが、その時の状況とその事が及ぼした撮影への影響を聞かせて下さい。」

チャン・ドンゴン 「そんなに大けがということではなかったのですが、手術を受けなければいけないと言われました。戦闘シーンを撮っている前半の時に怪我をしてしまったので、後半にあったアクションシーンで少し苦労しました。全部終わった後に手術をしたので今はもう元気になりました。」

監督 「彼の言っていることは事実ではありません。(笑)彼が怪我をしたのは撮影の前半かた中盤にかけてで、ただでさえ怪我が多いのにその怪我はとても深刻で、ずっとアクションが続いていたので大変だったと思います。山でのシーンがあったのですが山でのアクションシーンは特に難しくて俳優さん自身も大変だったと思います。僕も1日1日がとても心配で不安でした。俳優さんが怪我をしたらどうしよう、撮影が中断になったらどうしようといつも不安で、本人たちよりもスタッフの方が心配だったと思います。あといくつかの戦闘シーンでチャン・ドンゴンさんのスタントは僕自身がやったところもあります(笑)。」

記者 「チャン・ドンゴンさんと監督に質問なんですが、悩んだシーン、難しかったシーン、思い入れのあるシーンを教えて下さい。」

チャン・ドンゴン 「苦労したシーンと印象に残っているシーンは一緒ですね。苦労したから印象に残っているんですけど、やはり最後の戦闘シーンになります。兄弟が戦闘の中久しぶりに会うシーンなんですが、あのシーンを撮るために1ヶ月以上時間がかかりました。その時真夏だったんですけど僕のメークは2,3時間かかるもので、そういった中で肉体的な芝居と感情表現をドラマ的に見せなくてはいけないので、両方を同時に見せるということに非常に苦労しました。」

監督 「撮影の前半に雪に降る場面を撮るシーンがあってテクァンリョンという所で撮ったんですけれど、その時異常気象で1日に50cmに雪が降りました。その間に撮影を終わらせなくてはいけなくて山に毎日上り下りしながら、この雪が溶けませんようにと祈りながら撮影をしたのを覚えています。アクションのシーンでいろんな事故に合い、1日に何人も病院に行きました。ウォンビンさんのシーンでスタントの方がやっていて、刃物で刺すシーンだったんですけどその刃先がスタントの方のおなかに刺さってしまう事故もありました。あと最後に兄弟が再会するシーンですがクレー
ンで撮ったんですけれど、クレーンが倒れてしまいチャン・ドンゴンさんも転んで撮影監督も上から落ちてしまったんですけど、幸運なことに大きな怪我にはなりませんでした。その時に僕はこの映画がたくさんの人たちに支えられているんだなと改めて感じました。朝鮮戦争で亡くなった多くの人たちの魂がこの映画を助けてくれているんだなと思い本当に有難かったです。」

記者 「実尾島の観客動員記録をあと数日で破ると言われていますが海外の批評家はストーリーの内容が弱いという声もありますがそれについての意見、また監督は以前分断戦争をいうテーマで映画を撮ると100本撮っても撮り切れないとおっしゃってますが今後もまた撮る予定はあいますか?」

監督 「記録の方は今週の日曜日あたりに抜くと言われています。ストーリーのことですが、僕は監督になる前にシナリオ作家として活動していました。過去の作品はストーリー的に複雑な構造を持っているものが多くて、例えば銀杏のベッドとかシュリにしても単なるストーリー的な要素だけじゃなくて政治的要素とかが入っていて複雑な構想になっています。僕も戦後の世代なので韓国での戦争についてよく知らなかったんですがこの作品を通していろいろなことを学びました。また心が痛む歴史があったことを改めて感じました。シナリオを書いているうちに今回の作品はテクニックとかにはこだわらないで本当に単純で分かりやすいストーリーまた戦闘シーンに魅力があると思って、これまでの作品と違って出来るだけシンプルなものを目指して、また感情を引き出すような方向に持って行きました。今回は意図的に複雑な構造をやめました。批評家の方たちはいろんな意見を言っていましたが、この映画は朝鮮戦争を全体的に扱っている作品になります。朝鮮戦争に関しては多くの要素があって多くの方は歴史的なもの、社会的なものなどさまざまな要素を折り込んで欲しいと思ったと思います。でも僕は1本の映画を通して朝鮮戦争の全てを折り込むのは無理だと思いました。実際この映画に取りかかる時、50年前の戦争をどうやって表現すればいいのかとても悩みました。実はこの映画を作るきっかけになったのは、僕にも息子がいるんですが10代の若者は戦争がいつ起きたのか、どんな戦争だったのかよく理解していないようでした。この映画を作る時戦争におけるイデオロギーはどうだったのかとかそういう角度からアプローチすると逆に距離感を与えてしまうので、もっと朝鮮戦争のことを身近に感じてほしいと思いました。今でも心を痛めている人もたくさんいて朝鮮戦争で体験したことがジレンマになっていたりする人が僕達の近くにいるんだということを分かって欲しいためにもシンプルに作りました。そしてまだ心を痛めている人たちがたくさんいるという事を知っていただくためにもこの映画の存在価値はあると思います。」

カン・ジェギュ監督とチャン・ドンドンさんは記者の質問に一つ一つ丁寧に答え、またコメントを聞いただけでもこの映画に対する思いを感じることが出来まし た。1分でも戦争が起こっていない時間はないという現代。時は流れても、今でも戦争で傷づいている人たちはたくさんいます。この映画を通して、監督が言ったとおり戦争というものを身近に感じそして平和の大切さを再認識する時が私たちに来たかもしれません。待望の日本公開は全国東宝洋画系で6月25日ロードショー。(※ちなみに朝鮮戦争の勃発日は1950年6月25日)


チャン・ドンゴン来日記者会見〜2004年4月2日 帝国ホテルにて〜


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