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チョン・ユンチョル監督、ソク・ミョンホンP「マラソン」プレミアム試写会&来日記者会見

韓国で全国劇場動員数520万人を記録したチョ・スンウ主演の大ヒット映画「マラソン」のプレミア試写会が6月2日東京丸の内にて開かれ、これに先立ちチョン・ヨンチョル監督とソク・ミョンホンプロデューサーが渋谷にて記者会見を開きました。

◇◆◇◆◇

記者会見場には多くのマスコミが詰めかけ、日本での注目の高さをうかがえました。
会見は監督の「(日本語で)はじめまして。(続いて韓国語で)この映画を韓国で多くの方に見ていただき、そして日本の皆さんにもこうしてお会いできとても嬉しく思っております。日本での公開を控え、マラソンのレースに出場するような気分です。」というご挨拶から始まりました。続いてソクPD。

ソクPD:感動は国境を越えると思います。また、障害者と健常者との壁も取り除きたいと思っております。健常者が障害者について考えるきっかけになり、日本でも多くの方々に感動して頂けたらと思います。ありがとうございます。

映画「マラソン」への思い入れと映画を作ることになったきっかけをお聞かせください。

監督:映画のモデルとなったペ・ヒョンジンさんの母親が書きおろした手記を元に作られたドキュメンタリーを拝見し、これを映画にしたらとてもドラマティックな作品に仕上がるだろうと思いました。また、このドキュメンタリーを拝見した時、丁度私がマラソンを始めた時期でしたのでより一層、映画化したいという思いが強かったと思います。最初はもっとスポーツ映画にする予定でしたが、撮っていくうちに母と子のヒューマン映画の性格が強くなりました。


ペ・ヒョンジンさんと監督とは1年間一緒に過ごされたそうですが。


監督:自閉症についてよく存じておりませんでしたので、ペ・ヒョンジンさんと共に時間を過ごしながら、多くのことを観察し感じました。また、地域のスポーツクラブに所属して毎週土曜日一緒にマラソンを走りました。また、ペ・ヒョンジンさんは私よりもはるかに速く走ることができますが、ゆっくり走って下さいとお願いして一緒に並んで走ってくださいました。横で走る楽しそうな彼の表情を拝見しながら色々なことを考えました。

チョン・ユンチョル監督、ソク・ミョンホンPの写真
「マラソン」は韓国で大ヒットしましたが予想していましたか?

監督:ソクPDは大ヒットを確信していたようですが、私は不安もありました。興行も3分の1位しか期待していませんでした。

ソクPD:ハリウッド映画では障害者を題材にした映画は「アイアムサム」「フォレストガンプ」「レインマン」「シャイニング」など多くの作品がありましたが、韓国では障害者をとりあげた映画はありませんでした。そこで障害者を題材にした作品を作ってみようと思いました。最近は刺激的で世紀末的な映画が多いのですが、純粋な映画を求める方々も多いです。また、韓国での公開は連休中でしたので興行に大きく結びついたと思います。

チョン・ユンチョル監督、ソク・ミョンホンPの写真
自閉症を演じるにあたり、チョ・スンウさんに要求したことはありますか?

監督:自閉症の方は子供のように正直で純粋さをもっています。子供は、知らない人を見てブタの鼻とかハゲ頭とか思ったことをそのまま表現しますよね。自閉症の方も同様にとても正直で素直な部分をもっています。チョ・スンウさんは徹底的に分析して演技しようとなさる俳優さんですので、映画の撮影に入る時、彼なりにチョウォン役についてキャラクター設定をし自閉症の方を分析してきました。しかしこれでは自閉症の方のマネをしているだけになってしまうと心配し、私にどう演技したらよいかと質問してきました。そこで私は、複雑に考えずに子供だと思い演技してみようと提案しました。それからチョ・スンウさんは即興で演技をするようになり、とても素晴らしい演技を見せてくれました。チョ・スンウさんはこれまで様々な映画に出演されてきましたが、このように楽な気持ちで演技をできたのは初めてだと語っていました。

この作品が長編映画のデビュー作ですが、今後どのような作品を撮りたいですか?

監督:この映画では母親と子供とのコミュニケーションが描かれています。私はSF映画も好きでいつか撮ってみたいのですが、どのような映画を撮るにしても人と人との意思疎通、コミュニケーションを描きたいと思います。

日本での公開にあたり小田和正さんが主題歌を歌っていますが。

監督:歌はまだ聞いておりませんが、今日聞かせて頂きたいと思います。小田和正さんに本当に感謝しております。

キム・ミスクさんにはチョウォンの母親役を演じるにあたりどのようなことを要求されましたか?

監督:キム・ミスクさんは韓国でとても有名な俳優さんです。これまで優雅でエレガントな役柄を多数演じてこられましたので、既存のイメージとは異なり化粧もせずに演じて頂きました。また、キム・ミスクさんが厳しく叱る演技をすると実在のペ・ヒョンジンさんの母親にご迷惑がかからないかとても心配していたようですが、叱るときは強く叱るようにとお願いしました。

チョン・ユンチョル監督、ソク・ミョンホンPの写真
最後のマラソンのシーンを実際のマラソン大会で撮影した理由は?
また撮影中のエピソードは?


監督:最後のマラソンのシーンを撮影したチュンチョン国際マラソンは何十年もの歴史があり5万人が参加する韓国で最も大きなマラソン大会です。チュンチョンはペ・ヨンジュンさんが主演なさったドラマ「冬のソナタ」の撮影地としても有名ですよね。最後のシーンは実際のマラソン大会で撮影をしなければ無理だと考え、当日は6台のカメラによる様々なアングルでの撮影と、ヘリコプターでの空中撮影を行いました。あの日は超大作映画の監督になった気分を味わえました。また、撮影中最も苦労したことは寒さでした。11月に撮影しましたが気温は氷点下に近く、チョ・スンウさんはマラソンのユニフォームを着て、汗に見えるよう水まで吹きかけなければならなく大変だったと思います。

監督がマラソンを走りだしたきっかけは?

監督:「マラソン」を撮影する以前に他の映画のシナリオを書いていましたが、ソクPDにその作品は映画化できないと断られてしまいました。そこでストレス発散も兼ねて家の近所を走り出したのですが、走るうちに5周、10周、20周と増えていき、ついには10キロマラソンを完走するまでになりました。普段は頭で物事を考えながら生きていますが、走るときは体全身で生きているということを実感しました。走り終えると鼓動が鳴り響き血が隆々と流れ、生きているということを感じ、走ることはとても良いことだと思いました。
  
ソクPDは撮影中、監督とどのような関係でしたか?
また、ソクPDからご覧になって監督の魅力はどのようなところだと思いますか?


ソクPD:監督とプロデューサーとはいつも良い関係ではいられないものです。時には言う事を聞いてくれない時もありますし、時には予算を使い込んでしまうこともあります。また、監督の後姿が寂しそうに見えるときがあり、そのような時監督を支えてあげることが私の役割だと思いました。そして、監督が自信をもてない時には自信をもたせるようにもしました。監督の一番の魅力は誠実な所です。また、自分が表現したいことがはっきりしているところが彼の魅力だと思います。これは心配事ですが、監督が次回作は他の映画制作会社に移ってしまうのではないかと心配しています。また良い作品を監督と一緒に作りたいと思いますので、この場をお借りして他の所に移らないよう彼にお願いしたいと思います。

先程「マラソン」を撮る以前に、他の作品を断られたとおっしゃいましたがその作品を映画化される計画はございませんか?

ソクPD:今でもお断りしたい作品です。日本で製作しましょうか。

最後になりますが、お好きな日本の映画監督はいらっしゃいますか?

監督:日本にはとても素晴らしい監督がたくさんいらっしゃいますが、その中でも最近の監督さんをあげるのならば、阪本順治監督が好きです。芯の太さやタフさの中にも温かみが感じられる阪本監督の作品がとても好きです。また、北野武さんの作品も好きです。

チョン・ユンチョル監督の写真

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映画「マラソン」は、去る20日韓国で開かれた第41回百想芸術大賞で映画部門の大賞を受賞すると共に、主演のチョ・スンウが最優秀男優賞を受賞し、名実共に2005年の最高傑作といえます。 7月2日より日本全国で公開予定。観る人すべての魂を揺さぶる感動超大作「マラソン」を是非劇場にてご覧になってください!

2005年06月2日(木) 東京・渋谷







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