韓国では「ネチズン(ネットワーク+シチズン)」という言葉がごく一般的に使用されているほどインターネットを通したコミュニケーションが発達している。特にドラマ、映画に対する反応は「視聴者」より「ネチズン」達がより情熱的でドラマが終わると同時に、ホームページにドラマの感想や非難、称賛などが殺到する。そのため製作者などはドラマホームページの掲示板を常にチェックして反応を観察することが重要なモニター業務となった。
このような「ネチズン」が作った文化の中で最も代表的なものが「パロディー」だ。あるサイトを中心に広がった「パロディー文化」はネチズンのもう一つのジャンルに定着していると言っていいほど維持されている。
例えば最近では、1千万人の観客を動員し人気を集めている映画「王の男」のポスターでは、主人公たちの顔に政治家たちの顔を合成し、主人公たちの対立関係と政治関係とを風刺したパロディーポスターが登場し、ネチズンの間で飛び回った。
もちろん社会風刺だけでなく、単純にドラマや映画の人気を反映したパロディーなども多く登場している。
今まで政治的な社会風刺を中心にした20〜30代のネチズンとは違い、新世代の10〜20代の若いネチズンらが多く興味を持つ「映画」、「ドラマ」からパロディーが生まれるのは自然なことでもあり、そうして生まれた新しいパロディーはインターネット光ケーブルに乗って一気に広がり定着した。
こういったパロディーの誕生を誰よりも喜んでいるのは製作社側だ。パロディーが登場するという事実は、作品に対する世間の関心がすでに高いという証拠になり、また広報にもなるからだ。
ドラマを楽しく見てそのドラマを支持し、またドラマ終了後もどっぷりハマった世界から抜けだせないファンが創り出したもの、またそういったファンたちの関心が集まるのがパロディーの世界である。
海を越え日本にも浸透しつつある人気ドラマのパロディーの世界を一部紹介することにしよう。
<「私の名前はキム・サムスン」のパロディー>

[サムスンの脳構造]
教科書に出てきそうな脳構造図でサムスンの心理状態を表したこのパロディーは、ドラマそのものと同じくらい爆発的人気を得た。
公式ホームページに書き込まれたパロディーは、あるネチズンが面白半分で作ったものだったが、その波紋は広がりシリーズ化されサムシク、ヒジンなど他の登場人物バージョンも誕生したほどだ。
<「チャングムの誓い」のパロディー>
現在日本でも放映中の「チャングムの誓い」にも‘雑誌の見出し’という発想でパロディーが登場した。
[チャングムの誓いパロディー雑誌表紙]
ネチズンらの発想で作られた「月刊女官」(もちろん表示イメージだけ)は「チャングムの誓い」を見ている人々ならばついつい笑ってしまう見出しがユニークだ。
この月刊女官シリーズも爆発的な人気で、その後やはり同じようなシリーズものが誕生した。
このように、そのドラマが好きな人ならば誰もが共感できるというのがパロディーの大きな魅力であり、パロディーを通して、同じ作品が好きな人たちとコミュニケーションをとることがネチズンの大きな楽しみでもある。
こうしたパロディー文化を製作者側が広報に取り入れるというところが、日本とは違うところではあるが、それだけこういったパロディー文化が定着しているという証明でもある。ドラマを見た後またこういったパロディーの世界を訪れてみるのもまた、面白いかも知れない。
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