韓国で高視聴率をたたき出しているドラマ「大長今(テジャングム)」。主演は映画「JSA」や「ラストプレゼント」でお馴染みのイ・ヨンエ。日本でもKNTVで放送中で人気のドラマとなっています。日本のファンの方々のために韓国で放映されたものをちょっとだけご紹介いたします。
まずは「大長今」のヒットの謎を考察
「出生の秘密」
長今の父は両班、母は中人(もしくは両班の家の出か?)で、宮中の厨房に仕える官女。おたがいそこそこの身分であったが、宮中から追われる身で隠遁生活をし、一人娘の長今が生まれることになる。長今は幼いころには自分の出生の秘密を知らないで育つ。出生の秘密は、かつての山口百恵の人気ドラマ、「赤いシリーズ」の内容にも似て、当時の視聴者(現在30代後半、40代の女性)のノスタルジーをくすぐっている。
「おしん」
運良く宮中に厨房の官女見習いの少女として入ることができた長今だが、両親はすでになく、強力な後ろ盾もないため、有力者の子供にいじめられたりする。教室の外に出されて授業を受けることができなかったり、雪の降る外で寒さに震え、アカギレを作りながら大量の食器を洗わされたりする。まさに、「おしん」の子供時代と類似したドラマ展開で、子供に対するいじめや虐待は、年寄りから若者まで幅広く、視聴者の同情を引く。
「スポコン」
やむにやまれない事情で、苦労して山の清水を中宗の外遊のために設けられた厨房に運ぶ長今。しかも足をひどくくじいてしまいながらも、必死でがんばる姿はスポコンドラマに近いものがある。(もしかして料理もののスポコンか?)一方、済州では医女になるための特訓をうけながら、長今の物覚えが悪いと足首を木の枝のムチで打たれるなどのシゴキも受けている。
「サインはV」、「アタックナンバーワン」、「赤い靴」など1970年代に流行ったスポコンドラマを見て影響を受け、正義感が強く、仕事にも案外きまじめなタイプの女性に成長した、現在30代後半、40代の人にとっては、目的にむかって熱意をもって努力する長今の姿に、共感度が高いはず。
「恋愛」
長今は、王様、中宗に一生仕える女性として、恋愛は御法度、もちろん結婚も許されない。したがってこのドラマでは、どうしてもプラトニックラブが中心となるしかないのだが、後に長今が、済州島へ配流になって宮中から出たため、恋愛も自由にできるシチュエーションにおかれる。韓国人気ドラマは、ラブストーリーがかかせないお約束アイテムなので、今後ラブロマンスとしての展開に視聴者は大いに期待してしまう。
「人生ドラマ」
流転と大どんでん返し、同じ島流しものとして、世界各国で長い間読まれ、今もファンが多いフランスの娯楽要素の強い古典小説、アレクサンドル・デュマの「厳窟王-モンテクリスト伯-」や「鉄仮面」があげられるが、「大長今」のストーリー作りも、これらの作品になんらかの影響を受けているか、要素的にいえば継承をしているではないだろうか。長今は、王妃を呪詛した疑いをかけられたり、料理の特殊な材料をもとめたり、食中毒の原因究明に奔走したり、中宗暗殺の疑いをかけられたり、済州島へ流され、島を逃亡することに4度も失敗したりと、苦難の日々が続く。そんななか、周りの支援者に助けられ、窮地を脱することもたびたび。ハラハラしながら見て、後にほっと胸をなでおろす視聴者もあるだろう。この緊張感が視聴者にとっては刺激的で、疑似体験的に楽しめるともいえる。
ドラマ最大のどんでん返し予想は、流刑になった長今が医女として宮中に復帰し、長今、韓尚宮、そして母親を陥れた悪者のチェ一家と関連官僚の罪が暴かれることだろう。
「大奥」
長今が活躍する舞台が主に宮中で、「大長今」は韓国版大奥という華やかで雅な女だけの世界という雰囲気がある。日本ではなじみのない宮中の慣習、韓国のコスチュームプレイも女性にとっては新鮮で、魅力的にうつる。
「宮中料理」
キムチやピビンパプなど、現代日本の食生活にも定着した韓国料理もあるが、日本でこれまで紹介されていない古典的料理法や宮中料理が数多く紹介されている。これが日本の韓国料理ブームにもあわせて、男女を問わず幅広い年齢層のグルメな人々の興味をそそっている。
→続いて27話と28話のあらすじをご紹介します!
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