>>INTRODUCTION
5才の心を持つ20才の青年チョウォン ボクは走っているときがいちばん幸せ!
これが、韓国で500万人を号泣させ、しかもハッピーにした笑顔です。
身体は20歳だが、精神年齢は5歳のチョウォン。自閉症の障害を持つ彼の予測不可能な行動や、ストレートな感情表現は、いつも周囲に騒動を巻き起こしている。けれど、チョウォンの純粋で無垢な心は、いつしかみんなの気持ちをやんわりと解き放つ癒しのパワーをも秘めている。
韓国で記録的な大ヒットを更新中の『マラソン』は、そんなチョウォンの純粋さに笑わされ、同時に幸せいっぱいの涙で頬を濡らすあなた自身を発見することのできる、すがすがしい感動作である。
チョウォンのモデルとなったペ・ヒョンジンさんは、2002年、19歳でチュンチョン国際マラソン大会に出場し、自閉症という障害があるにも関わらず健常者でも困難といわれるフルマラソンを2時間57分で見事、完走。その快挙はテレビや雑誌など、大いにマスコミを賑わせた。そしてその隣には、時に厳しく時に優しく20年の間、惜しみない愛情を注ぎ、彼を見守り続けた母親パク・ミギョンさんの姿があった。この奇跡のような出来事はスクリーンを通じて、より多くの人々に希望と感動を与えてくれることだろう。
チョコパイとシマウマが大好きで、音楽を聴くとところかまわず踊りだしてしまう。そんな純真なチョウォンの表情は、走るときだけは楽しそうに輝き、やがてフルマラソンを3時間以内に完走する《サブスリー》に挑戦することになる。演じるのは、『春香伝』『ラブストーリー』のチョ・スンウ。映画はもちろんミュージカル舞台でも活躍する彼が、チョウォンをイノセントでありながら力強く熱演。本作で大ブレイクし、現在CM出演や次回作のオファーが殺到している。また息子の世話を焼くあまり、他の家族を顧みない母親キョンスクに、<LOVEサラン>でチャン・ドンゴンの恋人役で大人の魅力を放ったキム・ミスク。彼女は本作で22年ぶりにスクリーンに復帰、文字通り "韓国の母"を、迫真の演技でフィルムに焼きつけた。ふたりは撮影中も実際の親子のように接し、完璧な信頼関係を築きあげたという。
また、兄にばかり関心を寄せる母に心を閉ざす弟チュンウォン役で、<天国の階段>でクォン・サンウの少年時代を演じた美少年ペク・ソンヒョンが瑞々しい演技を披露するほか、チョウォンと走ることで、自らもマラソンの楽しさを甦らせるコーチのチョンウクに、『黒水仙』のイ・ギヨン、チョウォンの父親で、妻のもとから離れてゆく夫に、『オアシス』でのソル・ギョングの兄役が印象深いアン・ネサンと、実力派が脇を固めている。
監督のチョン・ユンチョルは本作が長編デビュー作。脚本を執筆する前にモデルとなったヒョンジンさんとマラソンをしたときの実感を、自閉症の障害を持つ主人公チョウォンが社会とコミュニケートする重要性と喜びへと結実させた熱意あふれる監督ぶりは高く評価され、早くも今年の黄金撮影賞の新人監督賞を受賞。今後の映画賞レースをリードしてゆくのは間違いないだろう。また、ラストのチュンチョン国際マラソンのシーンは2004年、実際の本大会で5台のキャメラとヘリコプターを駆使して、参加者6万人を大画面に収めたもので、CGなど特殊撮影は一切使われていない。韓国映画史上最大規模となったこの空撮シーンは、クライマックスに相応しい臨場感と劇的な迫力を生み出しており、必見だ。
今年1月29日の韓国公開以来、『アビエイター』や『コンスタンティン』といったハリウッド大作を押さえ、翌週から5週間、ボックスオフィスのナンバーワンを独占、公開52日目には全国で500万人の観客を動員する大ヒットとなり、韓国歴代映画トップテン入りを果たした。また、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領と、ヒョンジンさん母子との面談が大々的に報じられるなどかつてない社会現象を巻き起こし、文字通り今年最大の話題作となった。
※本文中、『...』は日本公開作邦題(ビデオ公開、映画祭上映含む)、「...」は日本未公開原題直訳題、
<...>はテレビドラマ。
>>STORY
5歳の心を持つ20歳のチョウォンは、"走り"の才能だけはピカイチ。
母親のキョンスクはチョウォンから目が離せず、息子より一日だけ長生きしたいと願っている。
何とか長所を伸ばしたいキョンスクは、かつての有名ランナーで、今は飲んだくれのチョンウクにコーチを依頼し、42.195キロのフルマラソン参加に向けトレーニングを開始した。
キョンスクとチョンウクはマラソン参加をめぐって対立するが、チョウォンの天使のような純真さと走ることへのひたむきさは周囲の人々の心を解きほぐし、やがて笑顔の輪が広がってゆく...。
しかしある日、キョンスクの隠された秘密が明らかになる - -。
>> PLODUCTION NOTES
『マラソン』は実話の物語
『マラソン』は実在する自閉症の青年ペ・ヒョンジンさんの実話を基にしている。健常者でも難しいといわれる42.195kmのフルマラソンを3時間以内で完走したヒョンジンさんの物語は、これまでテレビや本を通して紹介され、多くの人々に感動を与えている。
『マラソン』は、歴史の中に隠されていたショッキングな事件やヒーローの物語を描いているのではない。これは、私たちが暮らしているこの時間、ほんの隣で起きた小さな奇跡だ。当たり前で平凡な身近な人間の物語の中に、私たちは自分自身の姿を再発見し、反省し、あるいは生きていく理由を考えるだろう。そして単純な共感よりも、より大きな感動を与えてくれるはずだ。
足で書いた脚本、繊細な監督
本作で長編デビューを飾ったチョン・ユンチョル監督は、『マラソン』の脚本を執筆しながら、チョウォンのモデルとなったペ・ヒョンジンさんと逢い、《ヤンジェチョン・マラソン・グループ》に加入して、彼と一緒に1年間、マラソンをした。初心者マラソンランナーであるユンチョル監督は、マラソンの先輩ヒョンジンさんと一緒に走りながら、"走る"ヒョンジンさんを見て感じ、彼の家族との距離を縮め、哀歓をともに分かちあった。『マラソン』には、このようなチョン・ユンチョル監督の実体験と感情が独特の繊細さと感覚的な映像によって反映されている。
撮影のためのマラソン大会開催!
ランナーのリアルな姿とマラソン大会の雰囲気を活き活きと伝えることが何よりも重要と考えた製作陣は、撮影のために実際のマラソン大会を開催した。専門マラソンコーディネーターを迎え入れ、3ヶ月の準備期間をかけて開催したインチョン・ソンド・マラソン大会には、1,300人のマラソンランナーたちがレースに参加した。おかげで作りものではない、実際の大会で感じられる緊張感とマラソンランナーのリアルな姿をキャメラに捉えることができたのと同時に、大会に参加したランナーたちは、マラソンを走り、映画にも出演する特別な思い出を持てたのである。
6万人が走ったチュンチョン国際マラソン
クライマックスとなるチュンチョン国際マラソン大会のため、チュンチョン公設運動場にびっしり詰めかけたランナーと観客たち。およそ6万人に達する群集がひとつの画面に収まったこのシーンは、CGで作り出されたものではない。何と、実際の2004年チュンチョン国際マラソン大会の当日、俳優たちと製作陣がそこに潜り込んで、撮影を敢行したのだ。5台のキャメラとヘリコプターを駆使した韓国映画史上、最大規模の空撮シーン。製作スタッフは、準備の段階から大会主催者と協議し、当日は関係者の積極的な協力のもと、実際の大会が開催されている運動場と道路で撮影を敢行することができた。
チョ・スンウとペ・ヒョンジンさんの美しい出逢い
「スンウ兄さんが、ヒョンジンの役をやったよ。スンウ兄さん、がんばったね」
『マラソン』の製作発表会で披露された映像を観たペ・ヒョンジンさんの感想だ。チョ・スンウは、撮影前にヒョンジンさんの自宅と彼が通っている育英学校を訪問し、彼の日常生活を観察し、また一緒にマラソン大会に出場して、併走したこともあった。家族以外にはすぐに心を開かないヒョンジンさんだったが、なぜかスンウにだけは逢った途端、親しげな微笑を見せた。そして、本当の兄のように彼の側をくっつき回り、みんなを驚かせた。スンウに逢うため、撮影現場を訪れ、つねにチョコレートをプレゼントするヒョンジンさんと、そんな彼と親しく接するスンウ。並んで笑っているふたりの善良そうな眼もとは、まるで本当の兄弟のように似ていた。
自閉症とは?
自閉症とは、脳の発達障害のひとつで、一般的に専門医が「自閉症」とはっきり診断を下すのは、子供が4歳から5歳になったときがほとんどです。人口比率としては10,000人に一人の割合で、男女比は4:1といわれます.人とのコミュニケーションがうまくとれずパニックになったり、興味や関心が非常に偏っており、同じことを繰り返したがる特徴があります。併せ持つ知的障害の程度によって、重い場合は養護学校に通い、将来は福祉サービスを利用することもありますが、稀に特殊技能を生かし研究職に就く人もいます。
(自閉症ホームページより抜粋)
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