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初恋のアルバム〜人魚姫のいた島〜

>> INTRODUCTION
初恋のアルバム〜人魚姫のいた島〜『スキャンダル』で貞淑な未亡人を演じたチョン・ドヨンと、『菊花の香り〜世界でいちばん愛されたひと〜』『殺人の追憶』で見事な演技力を見せたパク・ヘイルの若手コリアンスターが共演した感動のラブロマンス。親子二世代のカップルを軸に、今では修復不可能なほど険悪な仲になってしまった両親の青春時代の甘く切ない純愛模様を、青く美しい海と牧歌的な田舎町を背景にハートウォーミングなタッチで描き、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2005ヤング・ファンタスティック・コンペティション部門で見事グランプリを獲得した。主演のチョン・ドヨンは、若かりし母親と娘役の一人二役を見事に演じ分け、大韓民国映画大賞女優主演賞を受賞。今や日本人がすっかり忘れてしまった、けなげで素朴な主人公を自然体で演じている。文盲だった母親に文字を教える心優しい郵便配達の青年にはパク・ヘイルが扮し、爽やかにすがすがしく演じていて心に残る。大好きな彼に料理を作ったり、配達にやってくる彼を心待ちにしている様子など、古風な恋のやり取りが微笑ましく切ない気持ちにさせられる。

正に韓流大本命といってよい心癒される純愛スト?リー。劇場公開およびビデオでもロングランヒットとなったチャン・ツィイー主演の『初恋のきた道』や、ソン・イェジンが二役を演じた『ラブストーリー』、最近ではイ・ビョンホン主演で話題となった『我が心のオルガン』など、初恋をテーマにしたラブロマンスはいずれも秀作揃い。前作『私にも妻がいたらいいのに』(2001)で、平凡な人々の感情を繊細に描き高い評価を受けたパク・フンシク監督は、第2作にあたる本作で自身の母親の初恋時代を想像しながら描いたという。リアルで殺伐とした現代の家族関係と、母の青春時代の暖かく懐かしい人々の交流を対比させながら、家族のあり方や結婚の素晴らしさを優しく問いかける。また、両親の初恋が芽生える島のロケーションも必見だ。水中撮影シーンこそフィリピンのセブ島で撮影されたが、のどかな田園風景や青く美しい海辺など、映画の大半のシーンが韓国一の人気リゾート、済州島やその周辺の島々でロケが敢行された。

>> STORY
初恋のアルバム〜人魚姫のいた島〜郵便局に勤めるごく平凡な女の子ナヨン(チョン・ドヨン)には頭の痛いことがあった。それは、頑固で口の悪い母ヨンスン(コ・ドゥシム)が、ことあるごとにお人好しの父をなじり夫婦仲がすっかり険悪になっていることだ。そのことが原因で、ナヨンは優しい彼との結婚にもう一つ踏み切れないでいた。始めは愛し合っていても、やがては自分も両親のような関係になってしまうのではないか…。
そんなある日、状況に耐えかねたのか突然父が姿をくらましてしまう。しかし、母は父の所在を訪ねるどころかせいせいしたかの様子で動揺すらしない。仕方なくナヨンは、楽しみにしていた海外旅行を取り止め、父の行方を捜しに両親の生まれ故郷の島へ赴くことにする。しかし、そこで彼女が目にしたのは30年前の純粋で優しい自分そっくりの若き母(チョン・ドヨン/一人二役)と、爽やかな笑顔で現れる若き郵便配達員の父(パク・ヘイル)の微笑ましくも仲睦まじい姿…。あまりの状況の変化に戸惑うナヨンだが、若き母の優しい応対や、文盲の母に愛情を込めて文字を教える父の姿をまのあたりにするうちに、次第に2人の愛の深さを知り、心穏やかな面持ちで見守っていく。その後、この不思議な世界から現実に立ち戻ったナヨンは、故郷の島で病に伏した父を見つけ、嫌がる母を呼び寄せる。思い描いていた幸せを手にできなかった母は、病床の父にやりきれない思いをぶつけるのだが、やがて2人は夫婦にしか分からない愛の深さを確認する。そしてナヨンもまた、ためらっていた結婚という問題と正直に向き合い、思いを新たにしていくのだった。

>> PRODUCTION NOTES
<ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2005 -パク・フンシク監督挨拶から->

Q:韓国国内で大ヒットをはたし、主演のチョン・ドヨンと母親役のコ・ドゥシムが、第3回大韓民国映画大賞で主演と助演女優賞に輝きましたが

A:この映画の中で母と娘が印象的な役どころで出てきますが、親子で受賞できたことはとても喜ばしい。この賞は韓国でも最も権威のある賞の一つで受賞できたことを名誉に思います。

Q:脚本を書いたきっかけは

A:今からちょうど6年ほど前に、イ・チャンドン監督(『オアシス』02)が、UniKoreaという芸術映画に投資する制作会社を作り、そこで公募し選ばれたのがこの「初恋のアルバム?人魚姫のいた島?」でした。監督は私が書いたシノプシスでこの映画を撮ったら絶対いいものができると推薦してくれたのですが、当時の私はデビュー作『私にも妻がいたらいいのに』(00)の準備で手一杯だったものですから見送ってしまったのです。しかしその後も、再三に渡ってイ・チャンドン監督からの強い薦めもあり、いつしか私はこの作品に不思議な縁を感じるようになっていました。しかもその題材は、私が長年撮りたいと思っていた母についての物語でしたから。このシノプシスを膨らませて行けば思い通りのものが撮れるのではないかと思い、引き受けることにしたのです。というのは、私自身、母の幸せだった姿をこれまであまり見ることがなく、一度幸せな表情を浮かべている時代の母を撮ってみたかった。それから約1年半もの間、周囲からは映画にならない題材だと反対されながらも、ようやく脚本を書き上げ映画化に漕ぎつけたのです。だからこの「初恋のアルバム」は、私が母に捧げた映画といってよいですね。

Q:監督の母親と映画の中の母親との相違点は

A:映画は娘と母の物語ですが、チョン・ドヨン演じる娘が私で、母が私の母と思って貰えればよいでしょう。映画の中でコ・ドゥシム演じる母親は、ところかまわず唾を吐いたり、父親を殴ったり、お金に執着したり非常に強烈ではありますが、それでも女優さんが演じているのでどこかコミカルで微笑ましく映ります。しかし、実際の私の母はもっと強烈でしたし、ごく普通に我々の周りにはこのような母親が沢山いると思いますが。

Q:父親の物静かなキャラクターには監督の性格が投影されていますか

A:映画における父親の存在は時間を表しています。時間というものは人をこれほどまでに変えてしまうものなんだということを、父親の姿を通して見せたかった。従って、あえて強調するような形で現実と過去を対比させて描いています。私の理想とする男性として作り上げたのが、パク・ヘイル演じる若い父親です。でも、ここに登場する人々は全てフィクションですよ。

Q:撮影中のチョン・ドヨンとパク・ヘイルの雰囲気について

A:映画の設定上、撮影中は2人が本当に愛し合っていなければ、きれいに映画に映らないと私は思っているのですが、この2人は非常にいい関係でやってくれていました。チョン・ドヨンの方が、パク・ヘイルよりも年上なのですが、彼女は常に丁寧な言葉づかいで、現場はとてもよい雰囲気でした。

Q:チョン・ドヨンは二度目の起用になりますが

A:当初脚本を書いている時に、チョン・ドヨンより幾分若い女優をイメージしていたのですが、一人二役を演じるこの複雑な役をこなせる女優は非常に少なく、チョン・ドヨンなら上手くこなしてくれるだろうと思ってはいたのですが、しかし、それでも脚本を送った翌日に二つ返事で応じてくれたのには驚きでした。というのは、韓国の役者はギャラやイメージを非常に気にしますので、脚本をじっくり吟味することが多く、通常このような早急な回答を返すのはとても珍しいからです。撮影中の彼女は素晴らしく、娘時代の母ヨンスンが、海女として水中を泳ぐシーンでは、こちらで用意した代役を断り、全て彼女自身が実際に海に潜って演じてくれました。彼女はエンディングの水中シーンにも出ているのですが、本当に泳ぐのが上手でまるで人魚姫のようでした。

<ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2005 -パク・フンシク監督受賞コメント->
コンペに出品された他の作品の替わりに頂いたと思っています。何年も前からやりたかった作品で誰に見せても恥ずかしくない作品を作り上げることができたと感じていたのですが、初めて外国(日本)で本作を見つめ返すとまだまだ足りないことがたくさんあることを気づかされました。今回の受賞は、もっと良い作品を作れ!という励ましの意味で送られたものとして受け止めたい。

>> LOCATION
【済州島】
韓国最大の島である済州島は、島の南端を流れる暖流・対馬海流の影響で、一年を通じて温暖な気候に恵まれたリゾート地として知られ、韓国のハワイとも呼ばれている。面積は沖縄本島の約1.5倍の1、845キロ平方メートル、人口は、約半分の約53万人。牛島、加波島、馬羅島、飛揚島など有人島8島と54の無人島を周辺に持つ。済州島は別名三多島とも呼ばれ、石、風、女が多い島として知られている。女多とは済州の男性が漁のさなかに亡くなり、女性の数が多くなったことから由来する。

済州の女性は多くの男性が漁に出ている間、畑農業を行い、生活力が強く、勤勉。荒い波と戦いながら海の幸を捕る"海女"も多い。また、済州島は三無の島とも呼ばれるように、乞食、泥棒、門が無いことで知られ、勤勉、節約、相互扶助を美徳として生活してきた誇り高い人々が数多く住む。

劇中では島の石垣群や畑の様子が紹介されているのはもちろん、若き母ヨンスンの暮らしの中に、済州に住む女の生き様を見ることができ興味深い。

【牛島
珊瑚の島、海女の島と呼ばれる牛島は、済州島から船で10分の東側に位置する小さな島で、島全体がまるで牛が横たわっている姿に見えることから名付けられた。牛島の海岸は荒波によって削られた海岸絶壁で覆われているが、東南アジアの有名な島々と肩を並べる美しい海岸も数多く持つ。中でも牛島八景の一つに数えられる珊瑚砂海水浴場は、白い砂浜とエメラルドグリーンの珊瑚礁が広がるダイビングポイントとしても名高い。この海岸は、映画「イルマーレ」(00)の中でソンヒョン(イ・ジョンジェ)が、一人寂しく歩いた場面として登場した。また、本作「初恋のアルバム」の撮影も大半がこの牛島で撮影されており、牛島には今も多くの海女が暮らしているとのことだ。

イントロダクション あらすじ プロダクションノート
ロケーション キャスト スタッフ

 
DATA
【CAST】
チョン・ドヨン/ナヨン、若き母ヨンスン役
1973年2月11日生まれ。ソウル芸術専門大学放送演芸科を卒業。高校卒業後、雑誌のカバーモデルやCMで活動を開始し、1992年に韓国大手テレビ局MBCの「われらの天国」で本格的に俳優としてデビュー。1997年「接続 ザ・コンタクト」で映画界へ進出し、第35回大鐘賞、第18回青龍賞の新人女優賞をダブル受賞。「我が心のオルガン」を始め、「ハッピー・エンド」など、出演作を重ねるごとに国内の主要な映画賞をほぼ独占。清純な役から勝ち気な役まで何でもこなせる若手演技派No.1として確固たる地を築いている。

<<その他の主な作品>>
「接続 ザ・コンタクト」(97/未、Vのみ)、「我が心のオルガン」(99/未、Vのみ)、「ハッピーエンド」(99/04)、「私にも妻がいたらいいのに」(01/未、Vのみ)、「スキャンダル」(03/04)。TV「若者のひなた」(95/未、Vのみ)


パク・ヘイル/若き父ジングク役
1977年1月26日生まれ。南ソウル大学英語科を中退。「オセロ」「ファミリー・バケット」など舞台での活躍からスタート。百想芸術大賞演劇部門新人賞を獲得した舞台「青春礼賛」を見たイムスンレ監督が見出し、2001年「ワイキキ・ブラザーズ」で映画デビュー。翌年、ロッテルダム映画祭タイガー賞に輝くパク・チャノク監督の秀作「嫉妬は我が力」に主演し高い評価を受ける。2003年には、年上の女性を一途に愛する繊細な青年を好演した「菊花の香り?世界でいちばん愛されたひと?」や、不気味な風貌で未解決連続殺人事件の容疑者を静かに演じた「殺人の追憶」などタイプの違う役柄を見事に演じ切り、若手注目株として期待されている。最新作は「オールド・ボーイ」のカン・ヘジョンと共演した恋愛ストーリー「恋愛の目的」が初夏に韓国で公開予定。

<<その他の主な作品>>
「菊花の香り?世界でいちばん愛されたひと?」(02/04)、「殺人の追憶」(03/04)

コ・ドゥシム/ヨンスン役
1951年5月22日、済州島生まれ。1972年MBC第5期タレントとして同局ドラマ「葦」でデビュー。1979年パク・ヨンジュン監督の「朝に退勤する女」で映画界へ進出。TV、演劇、映画と幅広く活躍し、「嫉妬」でアジア太平洋映画祭と大鐘賞女優助演賞を獲得。「離婚しない女」「プライベートレッスン青い体験」など様々な話題作に出演し、最近ではその暖かいイメージから韓国のお母さんと呼ばれている。2004年は、MBC週末ドラマ「漢江水打令」とKBSドラマ「花より美しい」で両放送局から演技大賞を贈られるなど、ベテラン女優の中で最も尊敬されている実力派女優。

<<その他の主な作品>>
「朝に退勤する女」(79/未)、「嫉妬」(83/未)、「離婚しない女」(92/未)
「プライベートレッスン 青い体験」(00/02)

【STAFF】
パク・フンシク/監督・脚本
1965年生まれ。延世大学で天文学を専攻し卒業。当初は演劇俳優を志していたが演出に興味を持ち、第8期コリアン・アカデミー・オブ・フィルム・アーツで演出を学び卒業を果たす。パク・クァンス監督の「あの島へ行きたい」(93/未)と「美しき青年 全泰壱」(95/未)で演出部、ホ・ジノ監督の「八月のクリスマス」(98)で助監督を担当する。監督デビュー作「私にも妻がいたらいいの」(00)で第37回百想芸術大賞新人監督賞を獲得。監督2作目となる本作は、監督自身長年温めていた企画で、人々の魂を揺さぶる娯楽性豊かな作品にしあげた。次回作は、一人の少年が幸福の手紙を通して成長していくヒューマンドラマ。※( )内の表記は(製作年/日本公開年)


監督:パク・フンシク
制作:ナウ・フィルム・プロダクション
製作総指揮:イ・ジュンドン、チェ・ソンミン
製作:ジン・ヒムン
脚本:パク・フンシク、ソン・ヒェジン
撮影:チェ・ヨンテク
美術:チョ・グンヒョン
音楽:チョ・ソンウ

2004年/韓国映画/111分/6巻/ドルビーSR、SRD/アメリカン・ビスタ/日本語字幕
/原題:My Mother,The Mermaid?人魚姫 c 2004 UNIKOREA all rights reserved.




 
 

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