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うつせみ
 
うつせみ場面写真>>INTRODUCTION
はかなく美しい夢のような時間。
空虚な心がひたひたと満たされてゆく。


この世は夢か現か、幻か……。ひとは誰しも孤独を抱え、ぽっかりした虚空を埋める誰かを待ち続ける。
夫によって家に閉じ込められた女ソナ。抜け殻のように生きるソナのもとにある日、留守宅を転々とするミステリアスな青年テソクが現れる。ふたりの秘密の旅が始まった。言葉をいっさい交わすことなく、ふたつの孤独な魂がそっと寄り添う。旅の最果てにようやく、待ち焦がれた至福の時間が訪れる。それは一瞬の夢のようにはかなく幻想的で空虚な心をあたたかく包み、満たしていった。

2004年2月にベルリン国際映画祭『サマリア』、同年9月にヴェネチア国際映画祭『うつせみ』と、続けてふたつの最優秀監督賞を獲得という偉業を成し遂げたキム・ギドク。世界中の脚光を浴び、惜しみない賞賛と名声を欲しいままにする天才ギドクが、まだ誰も知らない愛の物語で新たな地平を切り拓く。

うつせみ場面写真>>STORY
ミステリアスな青年テソク。彼はバイクで街を駆け巡りながら、留守宅を探している。 空っぽな家に侵入しては、住人が戻るまでのつかの間を過ごすことが彼の日常なのだ。歯を磨き、シャワーを浴び、冷蔵庫を開け、ソファでテレビを見て、洗濯をして……、あたかもその家の主であるかのようにくつろぎ、そして記念撮影をする。

ある日のこと、豪奢な朝鮮家屋に忍び込んだテソクは、その家の孤独な人妻ソナと運命的に出会う。独占欲の強い夫に苛まれ、抜け殻のように生気がなく、ひっそりと生きるソナ。テソクが家に侵入し部屋をうろついている間、ソナは物陰に隠れて彼をのぞき見る。彼はいったいここでなにをしているのだろう? ソナは密かにテソクの行動を観察していた。

その夜、安心しきっていたテソクは、ソナの視線を感じて驚く。ふたりの視線が重なったその時、ふいに電話が鳴った。電話の向こうで怒鳴っているソナの夫。会話を立ち聞きしたテソクは、ソナの悲惨な結婚生活を知る。ソナは助けを求めるかのように無言で彼を見つめるが、テソクは家を立ち去ってしまう。

うつせみ場面写真家を出た後もテソクはソナのすがるような眼差しが忘れられず、再び彼女の家に忍び込み、そっとソナを観察する。痛ましく泣き叫び、風呂に入るソナ。テソクは彼女の傷ついた心を癒そうと音楽をかけ、ソナの入浴中に着替えを用意する。テソクが戻ってきてくれたことを知り、ソナの心はなごんでゆくが、帰宅した夫になじられ、せっかくやわらいだ心もたちまち不快感で覆われてしまう。その様子を見て憤りを感じるテソク。彼は側にあったゴルフクラブでソナの夫にボールを叩き付け、ソナを連れて家を出た。

新たなパートナーとなったソナと一緒に、留守宅に侵入するテソク。からっぽな家でいつものように料理を作り、家事をして、壊れているものを修理する。それを見たソナは、初めて心からの安らぎを覚えるのだった。ソナが徐々に微笑みを取り戻してゆくのを目にするうち、テソクは少しずつ彼女に惹かれてゆく。言葉を交わすことなく、互いの心の痛みや弧独を分かち合うふたりは、ついに恋に落ちる……。

 
DATA

【CAST】
イ・スンヨン/ソナ役
1968年生まれ。大韓航空国際線のスチュワーデスとして3年間勤務した後、92年のミスコリア「美」に選ばれ、芸能界デビュー。ドラマ「われらの天国」「砂時計」「初恋」などで才能を認められ、一躍ドラマ界の女王的存在に。その後、『ピアノマン』『土曜日午後2時』など映画にも出演。トークバラエティ番組「イ・スンヨンのセイセイセイ」ではMCを務め、率直なトークと名司会ぶりが評判となる。『うつせみ』で主演の一人に抜擢、見事に女優として返り咲いた。また、東大門市場のファッション雑貨店のオーナーとしての顔も。06年1月から放送のSBSドラマ「愛と野望」に出演予定。

フィルモグラフィー
1996『ピアノマン』(日本未公開)
1997『チェンジ』(日本未公開)
1998『土曜日午後2時』(日本未公開)
2002『憎くても もう一度』(ビデオリリースあり)

ジェヒ/テソク役
1980年生まれ。中学2年生の時に演技を志し、高校在学中にエキストラとして仕事を始めた。97年の公開オーディションを通じて、ドラマ「山」でカム・ウソンの子供時代を演じた。その後、障害者や殺人鬼の役で演技の幅を印象づける。日本ではキム・ジェウォンと共演したドラマ「わが家」でお馴染み。(当時はイ・ヒョンギュンで活動していた)キム・ギドク監督に「目が気に入った」という理由で『うつせみ』にキャスティングされ、せりふが一言もない役ながら、眼光と視線だけで怒りや愛を表現したことで国内外の注目を浴びる。デビュー時はイ・ヒョンギュン、『うつせみ』から“ジェヒ”として活動。『うつせみ』で青龍映画賞新人男優賞受賞。ドラマ「快傑春香」で李夢龍役を演じて人気が急上昇し、韓国で最も注目される若手俳優のひとりとして活躍中。

フィルモグラフィー
1999『愛のゴースト』(イ・ヒョンギュン名義で出演/日本未公開)(ビデオリリースあり)
2000『海辺へ行く』(イ・ヒョンギュン名義で出演/日本未公開)
2001『わが家』(イ・ヒョンギュン名義で出演/DVDリリース&レンタル中)

【STAFF】
監督:キム・ギドク
キム・ギドク監督「サマリア」来日記者会見(2005年02月25日)
キム・キドク監督インタビュー記事2
キム・キドク監督インタビュー記事1(2003年11月27日)

「うつせみ」
原題:空き家(米題:3-IRON)/2004/韓国/90分
2006年3月4日(土)、恵比寿ガーデンシネマにてロードショー、4月以降順次公開

 



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