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釜山のホテル滞在記

チュソクでの料理の写真チュソク(秋夕)は旧暦の8月15日のことです。チュソクは日本でいう「お盆」のことで、日本では地方や家ごとに西暦の8月15日にお墓参りをするか、旧暦の8月15日にお墓参りをするので2派にわかれていることはご存じでしょう。日本のお花屋さんは2回、お仏花を売ることになるわけですね。韓国では旧盆のほうを採用しています。

チュソクの日、前後日と土日の週末をあわせて韓国では国をあげての大きな休暇シーズンに突入します。国内は帰省ラッシュで交通は一時麻痺状態になりますし、会社や商店もお休みするところが多くなります。大都会のソウルの街でも個人商店などはチュソクのためお休みするケースが普通です。観光客にとってはせっかくガイドブックをみてさがし当てたお店も休業していたという残念なことになりかねませんので、事前によくチェックしていってください。


チュソクでの料理の写真チュソクを前にロッテデパートや現代デパートなど韓国の有名デパートでは、チュソクギフト商戦も激しくなっていきます。このごろは、チュソクの帰省用のお土産をあわててデパートにいって買うスタイルよりも、早め早めにデパートで購入し、その際、5%〜20%の予約割引や謝恩品、商品券プレゼントのサービスをうけることもできるようになりました。

チュソクのお土産には・・・伝統韓菓、化粧箱入伝統酒、クルビ(イシモチの高級干魚、霊光<ヨングァン>地方のものが最高級といわれています。)、韓国赤梨など果物のつめあわせ、高麗人参や冬虫夏草などの健康食品、大型洗剤、高級靴下、タオルセット、高級化粧品つめあわせセット、ブランドのサイフやベルト、子供向けにはお菓子や飲料のつめあわせパッケージなどがよく売れているそうです。
一般に現代韓国のチュソクの行事は帰省、お墓掃除、茶礼(タレ)、お墓参り、親族との飲食会で構成されています。済州島では、お墓掃除をした後は、お墓に供物を供えるなど儀式等は韓国本土と違い、一切しません。

日本の方に韓国のチュソクが紹介されるとき、なにかとても格式張った伝統的なすばらしいものといった風に過剰な想像をいただかせるような古めかしい説明もありますが、時代の流れでしょうか、チュソクだというのに帰省しない若者、仕事を優先する夫や奥様も増えてきています。もちろん彼らもなにかしらうしろめたさは感じていますが。茶礼(タレ)や祭祀(チェサ)と呼ばれる法事もだんだんと簡略化され、仕出しで料理をとったり、儀式を正確に進行させるお年寄りが亡くなったり、少なくなったせいで、やり方を巡って親族同士のケンカに発展したりしています。チュソクに関しては、韓国社会の高学歴重視化と経済破綻後の高学歴者であってもなかなか就職できない矛盾、それでもおさまらない受験戦争、リストラと不景気などもあいまって、帰省する家族の金銭や精神面での負担という新たな問題をかかえているのも現状です。このごろは現代的な考えもとりいれられて、「故人が生前好きだったものをお供えすれば一番よいのだから、この際なんでもよいのですよ。」とハンバーガーを供物に添える人もいるそうです。これにはちょっとビックリしました。

さて、チュソクは日本でいう仲秋の名月の時でもあります。月を愛でながら今年の豊作を祝い、来年の豊作を祈り、守ってくれるご先祖さまにチェサをしてさしあげ、祖先に感謝をする日なのです。今年、西暦9月21日は月齢でいうと午後10時59分がちょうど満月タイムになります。日本では「月にはウサギが住んでいて餅つきをしている」というお話しがありますが、韓国も同じように、「月にはウサギが住み、餅つきをしている」といわれています。世界各国に「月には○○が住み」「月は○○の化身で」などという月にまつわる伝説や説話は多いのですが、国ごとにそれぞれがてんでバラバラなお話です。しかし、日本と韓国、国が違っても同一種の話を信じているケースは珍しく、謎は深まるばかりです。
チュソクでの料理の写真

チュソクでの料理の写真
 
チュソクで食べる代表的な秋の名節料理をあげておきましょう。

1 ファヤンジョク(華陽炙) 宮中料理が起源。現代では牛肉、桔梗の根、ニンジン、しいたけ、キュウリ、卵(白身と黄身をわけてそれぞれ使う)を使った5色以上の彩りも華々しい串焼きのこと。
2 トランタン(土卵湯) 里芋鍋
3 タクチム 鶏肉の辛味の炒り煮
4 ペスク 梨入り冷製の飲み物系デザート
5 ヘッパプ 新米
6 バムタンジャ 栗のフレークをまぶした団子
7 秋の果実の甘露煮類 @ バムチョ:栗の甘露煮
A テチュチョ:棗の甘露煮
8 秋のきのこ料理類 @ ポソッサンジョク:きのこの串焼き
A ポソッタン:きのこ鍋
B ポソッチャプチェ:きのこ入りチャプチェ
C ソンイフェ:松茸のヤンニョム刺身風
D ソンイポソッタン:松茸鍋
E ソンイサンジョク:松茸の串焼き
F ソンイパプ:松茸ご飯
9 各色ジョン 海老のジョン、ズッキーニのジョン、明太のジョン、赤トウガラシのジョン、しいたけのジョン。他にはトッカルビ(小さいハンバーグ状の牛カルビ肉のお焼き)など。
10 ソンピョン(松餅) 白、緑、ピンク色の小さな一口お餅。

なかでも一番ポピュラーに食べられて「あぁ、チュソクだなぁ」と感じるのは松葉で蒸したお餅の松餅(ソンピョン)ではないでしょうか。松葉を使うのはお餅を蒸すときにお餅どうしがくっつかないための古人の知恵ですが、松葉の香りがお餅にうつり、品のよい香りがするお餅です。松葉は仙人食ともいわれ、防腐作用や不老長寿の薬効があるといわれていて、現代韓国でも松葉ドリンクや松葉味のキャンディーになっています。松餅(ソンピョン)はチュソクの時にはかかせないお餅でしたが、今では韓国のデパート、食料品店、専門のお餅屋さんで一年中買うことができます。家庭や専門店ではなかに入れるあんこに一工夫して、口にいれたときのお餅との絶妙な食感が楽しめます。ちょっと変わったあんには、水飴のあんのはいった松餅があり、あっさりとしていて、いくつも食べられやみつきになった思い出があります。チュソクや秋の夕べにあなたもソンピョンを作ってみてはいかがでしょう?
松餅(ソンピョン)の作り方
松餅(ソンピョン)の写真

お餅の材料
上新粉 5カップ
ヨモギ 50g
  ヨモギのやわらかい葉の部分をとってきて、よく水洗いし、熱湯に塩をひとつまみ入れてゆでます。ゆであがったら冷水にさっとつけ水気をきり、絞っておきます。
熱湯 適量
大さじ1
食紅 少々
松葉 適量
  山でとってきたものに虫がついていることがあるので、よく塩水で洗ってください。
ごま油 適量
あんの材料
くり 5〜10個 ゆでた栗をフレーク状にすり鉢でくずしておきます。
ごま 1カップ すり鉢でよくすっておきます。
あずきあん 小豆を煮て作る大変なので、市販の「小豆あん」を使ってもいいです。
シナモンパウダー 大さじ1/2
はちみつ 適量
ごま油 適量
好みで材料を練り合わせ下記のような「あん」を作っておきます。

@ あずきあん
A ごまあん:ごま+はちみつ+ごま油
B シナモンあん:シナモン+はちみつ+ごま油少々
C くりあん:くり+はちみつ
作り方
1)上新粉に塩と熱湯を少しずつそそぎ、耳たぶぐらいのやわらかさになるまで練ります。練ったものは、三等分にして@白い色のものはそのまま、Aヨモギ(緑)を練りいれたもの、B食紅を入れて練りピンクに色をつけたものを作ります。お餅にヨモギを練り込むには、最初はすり鉢を使ってすり棒でヨモギをつぶし、お餅をあわせてゆっくりと練り込み、仕上げは手でよく練り込みます。

2)3色に用意された餅を少しずつちぎり、球状に丸め、指でまんなかをへこませてなかに「あん」をティースプーンのような小さなさじでそっといれ、口をとじて太った三日月のような形にととのえます。どの色の餅にどの「あん」をいれるかはお好みで楽しみながら包んでください。

3)石の器に松葉をひいてお餅をのせ、上からも松葉をのせます。これを蒸し器でしっかり蓋をしたまま20分ほど蒸します。
* 石焼きピビムパプの器を利用してもよいでしょう。

4)餅に透明感がでてきて、串を刺してもすっととおりくっつかないようであればできあがりですが、1つ試しに食べてみるのが一番よいでしょう。

5)蒸し上がったものは、冷水もしくは氷水に一度通し、手でそっとすくいあげてふきんで水気を切り、料理用のハケでごま油を丁寧に塗ります。

6)ソンピョン(松餅)が残ってしまい2,3日たち、カチカチに硬く固まってしまったら、ボールにとった水のなかでお餅を一つ一つ離してからレンジで4分〜5分程度加熱すると食べられます。
Kライター:高R美


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