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韓承九(ハン・スング)仏画展 -錦糸町 ギャラリー温-

韓国では今、伝統的文化がみなおされてきている。文化庁が推進する「伝統的なものを守ろう、復古させよう」という文化保護の政策の他、「古いものを大切にしながら現代社会の生活様式にもなにかオシャレに取り入れてみよう」など一般大衆にまで趣味や教養的な意味で高い意識がひろがりつつあるのはほんのここ、5年ほどのことだ。
ギャラリー温の外観写真錦糸町の「ギャラリー温」では、日韓の芸術交流を目的に韓国の優れた画家、重要無形文化財クラスの工芸家たちを招いて同人展、個人展をここ数年、毎年のように催している。

現在おこなわれているのが、韓承九(ハン・スング)仏画展だ。

仏画は書画としては一般の日本人にはあまりなじみのない、どうかすると大変地味で難解なものを想像しがちだが、韓承九画伯の作品は伝統と現代が調和し、心の落ち着きをとりもどし、やわらかでいて、ここちよい安らぎを感じる作品が多い。

一般書画家と仏画家との間には仏教への帰依、信仰心、厳格で伝統的な技術の継承という点で一線がひかれており、韓承九画伯も仏教美術伝承者の一人で、仏画の無形文化財の門下生として長い年月を寺院での生活についやし、韓国内の数多くの名刹に、丹青、壁画、仏画等の作品を修繕、新たに描き下ろしておさめてきた。仏道三昧の画伯が結婚されたのはご両親のたっての願いもあった。3年前に40歳なかばをすぎてから結婚し、現在は2男に恵まれている。それまでは、寺院、僧侶と共に暮らす日々がつづき、仏道修行や粗食に耐える生活を長い間してきたせいで、今も料理やグルメには全く興味がないそうだ。

画伯のこれまでの人生経験と人柄もあいまってか、常に本質的な仏画の純粋性を失わず、新たなこころみは決して伝統様式から逸脱した奇抜で大胆なものではなく、少しずつ、少しずつ調和を重視し、試そうとしているところに、韓承九画伯独特の魅力というか妙味があるのだと思う。

なかでも高句麗時代の古墳壁画につかわれた三華土(サンファド)をキャンバスに仕立てて描かれた「観世音菩薩」「薬師仏」「阿羅漢」「心香」などの作品群は伝統文化への回帰意識、情熱的な思慕さえ感じさせる。

ギャラリー温の韓承九仏画展は、仏画のもつ本質性を一般庶民が身近に感じることができるとてもよいチャンスだ。個展初日のセレモニーには日本における浅川巧研究の第一人者である津田塾大学の高崎宗司教授も山梨からわざわざ遠いところをかけつけていらしたようだった。

韓承九画伯の写真  韓承九画伯略歴
東國大学、東國大学大学院卒
東國大学芸術学部講師、東区に仏教古美術研究員院長
研究論文「17世紀以後の寺院書画の研究」「朝鮮後期寺院壁画の研究」
韓国国内の同人展多数、個展(6回)
夫人、2人の幼い息子さんとともに釜山広域市に在住。

韓承九(ハン・スング)仏画展
期間 平成14年9月20日〜25日
時間 午前10:00〜午後8:00
場所 ギャラリー温(Gallery On)
最寄り駅 JR錦糸町駅より徒歩15分。タクシーで5分程度。
住所 〒135-001東京都江東区毛利2丁目12-1(猿江恩賜公園北口むかい)
TEL/FAX TEL:03-5638-6658 FAX:03-5638-6728

その他の催し案内
「韓国伝承工芸の華展」 「韓国伝承工芸の華展」
期間 平成14年10月1日〜5日 期間 平成14年10月6日〜12日
時間 午前10:00〜午後5:00 時間 午前10:00〜午後8:00
場所 韓国文化院ギャラリー 場所 ギャラリー温

韓承九画伯の作品の写真
Kライター:金素海




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