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彼らがくれたもの

興奮覚めやらぬ頭で、ベッドに横になってじーっと天井をみつめていると、オットから電話が入った。「おい!!!見たか?見たか?すごい!すごすぎる。俺は嬉しくて嬉しくて・・・。」(オット、電話口で泣く。)その電話口で多分泣いてるであろう40過ぎのアジョシはもちろん赤いTシャツを着ていそいそと出かけていったのだ。

そう。たった今、サッカーの韓国−イタリア戦が終わったところだ。W杯のおかげでサイパンの観光客数はめっきり減ってしまったが、今はみな商売どころじゃない。韓国の1試合目はお祭り好きな韓国人が韓国系リゾートホテルであるRホテルに集まって、そこに備え付けの大画面テレビで応援した。韓国が1ゴール入れたところで、ホテルから缶ビールのサービスがあった。2ゴール目を入れてまたまたみなにビールが配られたが、これはしっかりあとで請求された。せこいぞ、リビエラ・ホテル。

彼らがくれたもの サッカーのイメージ写真2試合目からは、これは個人レベルでの問題じゃないと、サイパンの韓国人会主催で大応援会が繰り広げられた。何しろ、サイパンのリゾートホテルのテレビの前(実はホテル内にあるカラオケクラブ)にいい歳したアジョシたち(もちろんそうじゃない人もいるけどね)が集まって「テーハンミングッ!ドンドンドン」をやるのだ。もちろん韓国人会が用意した「赤いシャツ」に「赤青のタオル」(サイパンにある大手スーパーマーケットの名前入り)である。壮観、圧巻だ。この気迫、バイタリティー、これは一体どこから来るのだろう。それはやっぱり理屈抜きの「韓国人の血」だろう。 極めつけは今日のイタリア戦だ。私は家で子供たちを寝かしつけて一人でテレビで観戦したのだが、イタリアが1点入れた後、韓国がゴールを狙うでもなく、ただパスを回してるのを見つめているうちに涙が溢れてきた。自分でも何だかよくわからない。私はサッカーの事はあまりよくわからないが、ド素人の私にも韓国選手の粘り強さ、最後までボールを追う真摯な姿勢、何よりも正々堂々とした戦いぶりが感じられて、それがふっと私の心の琴線に触れたような感じがした。そして一人で涙を拭いながら食い入るように試合に見入った。ゲーム後半の韓国チームの集中力はすごかったと思う。画面を通して感じた気迫、これもやはり「韓国人の血」だろうが、果たしてそれだけだろうか。やってやるという気迫、ボールを取られる事や負ける事に対する恐怖、勝たなければいけないというプレッシャー、勝利の感覚、そういった色んな事が、緊張感の中で一体となった選手たちの中で融合されて、「気」のようなものを発散したのだと思う。

彼らから確かに何かを受け取った気がした。私もこうしてはいられない、と思わせるような何かを。一切の言葉を抜きにして、私に元気を授けてくれた彼らに心から感謝したいと思う。
Kライター:りょう子




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